投資マンション失敗
不動産投資で騙される人の特徴とは。騙された場合はどうすれば良い?
不動産投資は魅力的な資産運用方法の一つですが、同時に大きなリスクも伴います。近年、不動産投資で「騙された」と感じる投資家が増加しており、社会問題にもなっています。しかし、全ての失敗が詐欺や悪徳業者によるものとは限りません。多くの場合、投資家自身の知識不足や判断ミスが原因となっているのです。
今回は、不動産投資で騙される人の特徴や、騙されやすい不動産業者の特徴を詳しく解説します。さらに、成功するための重要なポイントや、信頼できる不動産会社の選び方、初心者が陥りやすい落とし穴とその回避方法についても触れていきます。
目次
不動産投資で騙される人の特徴とは
不動産投資で失敗し、「騙された」と感じる人には、いくつかの共通した特徴があります。これらの特徴を理解することで、自分自身が騙されるリスクを低減できるだけでなく、投資に対する姿勢を見直すきっかけにもなります。
以下に挙げる特徴は、決して個人の能力や性格を否定するものではありません。むしろ、これらの特徴を自覚し、改善することで、より賢明な投資家になることができるのです。
知識不足と情報源の偏り
不動産投資で騙される人の多くは、基本的な知識が不足しています。また、情報源が限られており、偏った情報に基づいて判断してしまう傾向があります。たとえば、不動産会社の営業担当者の言葉だけを信じ、独自の調査をしないケースが挙げられます。
知識不足を補うためには、不動産投資に関する書籍を読んだり、セミナーに参加したりすることが有効です。また、複数の情報源から情報を集め、それらを比較検討することも重要です。インターネット上の情報も有用ですが、信頼性の高いサイトを選んで参照するようにしましょう。
過度な期待と甘い考え
「不動産投資は必ず儲かる」「リスクはほとんどない」といった甘い考えを持っている人は騙されやすいです。現実的なリターンやリスクを理解せず、過度に楽観的な見通しを立ててしまいます。
不動産投資には必ずリスクが伴います。物件の価値下落、空室、金利上昇など、様々な要因が収益に影響を与える可能性があります。これらのリスクを十分に理解し、最悪のシナリオも想定した上で投資判断を行うことが重要です。
他人任せの姿勢
自分で調べたり判断したりせず、専門家や不動産会社に全てを任せきりにする人も騙されるリスクが高くなります。プロの意見は参考にすべきですが、最終的な判断は自分で行う必要があります。
投資の責任は最終的に自分にあることを忘れてはいけません。専門家のアドバイスを聞きつつも、自分自身で物件を見学したり、周辺環境を調査したりすることが大切です。また、契約書の内容も自分でしっかりと確認し、不明点があれば躊躇せずに質問することが重要です。
急いで判断する傾向
「今がチャンス」「この物件はすぐに売れてしまう」といった言葉に焦って、十分な検討をせずに契約してしまう人も騙されやすいです。慎重に時間をかけて判断することが重要です。
不動産投資は長期的な視点で行うべきものです。数日や数週間の遅れが大きな影響を与えることは稀です。むしろ、じっくりと時間をかけて検討することで、より良い判断ができる可能性が高まります。
不動産投資で騙されるとはどういう状況か
不動産投資で「騙される」状況とは、大きく分けて以下の3つの状況を指します。
- 購入費用を払ったにも関わらず、不動産を所有できなかった
- 不動産を購入したが、購入前の想定よりも大幅にしたまわる運用実績だった
- 意図せざるかたちで詐欺行為に加担させられてしまった
具体的なケースは以下にご紹介します。
不動産投資で騙されたケース
不動産投資で騙される状況は、さまざまなタイミングで、さまざまなパターンで起こりえます。その中からいくつか具体的な例をご紹介しましょう。
手付金を支払ったけど不動産を所有できなかった:契約後不動産会社と連絡が取れなかったケース
投資用不動産の販売営業担当者に「優良物件だから他の人が買わないよう、手付金だけでも払ってほしい」と言われ、手付金を払うと音信不通になるというケースです。当然のことながら物件は手に入らないため、手付金の分だけ損をしてしまいます。
運用時に不利益を出してしまった:利益の出ない物件をつかまされた
「高利回りが約束されています」とセールスされ、物件を購入したものの、思うように利益が出ない、経費がかかり利益が少ない、もしくは赤字になっている。
売却しようとすると購入時より遥かに安い値しかつかず、売ることもままならない…ということもあります。
不動産の知識があまりない投資家に、不動産会社が不良物件や不当に高価な物件を販売するというパターンです。
運用時に不利益を出してしまった:サブリース契約により損失が生じた
サブリースとは不動産会社が不動産オーナーから物件を丸ごと借り上げ、運用を行う方式です。不動産運用の手間がかからない、空室リスクに悩まされることがないというメリットはありますが、自分で賃貸経営を行うより収入は少なくなります。さらに、定期的に保証金額の減額が行われるため、損失に転じてしまうというケースもあります。
特に悪質なサブリース会社は、保証金額の見直しといったオーナーに不利益な情報を伝えず、美点ばかりを強調して契約を結ばせることもあります。
現在では「サブリース新法」により、サブリース業者はオーナーに対し、契約前に重要事項を説明することが義務づけられています。とはいえ、最終的に判断するのはオーナー自身ですので、サブリース契約に関する知識を自ら学ぶ姿勢も必要です。
関連記事:サブリース新法をわかりやすく解説!賃貸オーナーが気をつけること
詐欺行為をさせられてしまった:住宅ローンを組んでしまった
投資用の不動産を購入する際、住宅ローンを利用することは禁じられています。しかし、不動産投資ローンより遥かに金利の安い住宅ローンを提案し、投資用不動産の購入を促す悪質な不動産会社も存在します。知らずに住宅ローンで投資用不動産を購入してしまうと契約違反と判断され、金融機関から一括返済を迫られる恐れもあります。
関連記事:ワンルームマンション投資の詐欺に要注意!不動産投資の詐欺対策とは?
なぜ不動産投資で騙されるのか
不動産投資で騙されるケースに共通しているのは、投資家が不動産会社の言うことを鵜呑みにしていることです。不動産会社は利益を出すため、さまざまなセールストークを繰り広げます。その中には大げさな表現や嘘も隠されています。
騙されないためには投資家自身が知識をつけ、セールストークの中に潜む問題を見つけ出すことが重要です。
関連記事:マンション投資詐欺の手口を解説。被害に遭った際の対処法や未然に防ぐ方法を解説
騙す不動産業者の特徴と注意すべき営業トーク
不動産投資で成功するためには、信頼できる不動産業者を選ぶことが極めて重要です。しかし、中には投資家の利益よりも自社の利益を優先する業者も存在します。ここでは、そのような業者の特徴と、彼らがよく使う営業トークについて解説します。
高利回りや節税効果の過度な強調
非現実的に高い利回りや過大な節税効果を強調する業者には注意が必要です。「確実に○○%の利回りが得られる」「税金がほとんどかからない」といった言葉には警戒しましょう。
実際の不動産投資では、様々な要因により利回りが変動する可能性があります。また、節税効果も個人の状況によって大きく異なります。過度に楽観的な数字を提示する業者は、投資家の利益よりも自社の販売数を優先している可能性が高いです。
具体的な数字が提示された場合は、その根拠を詳しく説明してもらいましょう。また、独自に調査を行い、提示された数字の妥当性を検証することも重要です。
物件の欠点や将来リスクの隠蔽
物件の良い面ばかりを強調し、欠点やリスクについて触れない業者は信頼できません。たとえば、周辺環境の変化や将来的な修繕費用、家賃減額のリスクなどについて、具体的な説明がない場合は要注意です。
信頼できる業者は、物件の長所だけでなく短所も率直に説明します。これは、投資家が適切な判断を下すために必要な情報提供であり、長期的な信頼関係を築くための基本です。
物件を検討する際は、築年数と今後予想される大規模修繕の時期と費用、周辺地域の開発計画や人口動態の変化、過去の空室率と賃料の推移、想定される最悪のシナリオとその対策などについて具体的に質問してみましょう。これらの質問に対して明確で具体的な回答が得られない場合は、その業者との取引を再考する必要があるかもしれません。
急かす営業手法
「今日中に決めないと他の人に売れてしまう」「この特別価格は今日限り」といった言葉で急かす営業手法は、冷静な判断を妨げる可能性があります。
不動産投資は長期的な視点で行うべきものです。数日や数週間の猶予で大きく状況が変わることは稀です。むしろ、じっくりと検討する時間を持つことで、より良い判断ができる可能性が高まります。
急かす営業に対しては、「じっくり検討したい」と伝え、その反応を見ることも一つの判断材料になります。信頼できる業者であれば、投資家の慎重な姿勢を尊重するはずです。
不透明な契約内容
契約書の内容が複雑で分かりにくい、または重要な条件が小さな文字で書かれているなど、契約内容が不透明な場合は注意が必要です。
信頼できる業者は、契約内容を分かりやすく説明し、投資家の質問に丁寧に答えます。契約書の内容に不明点がある場合は、遠慮なく質問しましょう。また、必要に応じて弁護士や税理士などの専門家に相談することも検討してください。
特に注意が必要な点として、解約条件や違約金の規定、維持管理費用の負担に関する取り決め、将来的な買取保証がある場合のその条件、サブリース契約がある場合のその詳細な条件などが挙げられます。これらの点について明確な説明がない、または不利な条件が隠されている可能性がある場合は、契約を慎重に再検討する必要があります。
不動産投資で「騙された」と思った時の対策
上記でご紹介したとおり、不動産投資にはさまざまな「騙しの手口」が存在します。もし騙されて損失を出してしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。
不動産投資は自己責任なのか?
上記でご紹介したように、投資初心者が不動産会社に騙されるケースは多々あります。特にサブリースは後述する「かぼちゃの馬車」事件をはじめ、さまざまなトラブルが生じており、たびたび社会問題にまで発展しています。
このような問題を受けて、2020年には「サブリース新法」が施行、2021年には「賃貸住宅管理業に係る登録制度」が創設されるなど、不動産投資に関わる法整備も進められています。
とはいえ、最終的に判断するのは投資家自身です。もし、不動産会社に騙されて利益のでないダメな物件を購入してしまった場合でも、それはあくまで「自己の投資判断」と見なされます。
不動産投資を行う際には、販売会社の甘言に踊らされず、バラ色の将来を夢見ることはやめましょう。必ず自分自身で情報を集め、しっかり考えて決断することが重要です。
関連記事:サブリース新法をわかりやすく解説!賃貸オーナーが気をつけること
スルガ銀行「かぼちゃの馬車」事件の代物弁済は特例
サブリース契約が社会的な問題となるきっかけとなった事件の一つに、「かぼちゃの馬車」事件があります。
「かぼちゃの馬車」は女性専用のシェアハウスとして企画された収益不動産です。その運営システムは以下のようなものでした。
不動産会社スマートデイズ(旧社名・スマートライフ)が、「かぼちゃの馬車」を建設し、投資家に販売します。同時にサブリース契約を結んで管理・運営を行います。入居者の募集や、家賃の集金、清掃や設備の交換など実務上の運営は全てスマートデイズ社が行います。
投資家はスマートデイズからの賃料を受け取り、銀行への返済をし、残りを利益とします。
しかし、ある時点からスマートデイズからオーナーへの賃料が支払われなくなり、オーナーはローンの返済がままならない状態になりました。多くの人は多額の負債を抱えて苦境に立たされることになりました。
調査が進められる中で、入居率が購入時よりもはるかに低かったことや、サブリース契約の悪用、建築会社からスマートデイズに支払われる法外な額のキックバックなど、スマートデイズの悪質な手口が明るみに出ました。
スルガ銀行との癒着もその一つです。スルガ銀行は「かぼちゃの馬車」のオーナーに全面的に融資を行っていました。その中には明らかに返済能力を超えたものもあり、融資審査の書類の改ざんや偽造にスルガ銀行の行員が関わっていることも判明しました。
「かぼちゃの馬車」オーナーから委任を受けた被害弁護団は、スルガ銀行と交渉を重ね、2020年3月に以下のような方法でオーナーの債務を解消することが決まりました。
- スルガ銀行がオーナーに解決金を設定し、融資の一部と相殺
- 残りの債権を他社に譲渡
- オーナーは不動産を当該他社に代物弁済し、債務を解消
このような決着がつけられたのも、被害者団体によるスルガ銀行前のデモ活動や、マスコミを通じた世論形成といった、多人数による粘り強い追及を行ったためと言われています。
この決着は不動産投資業界でも「異例」とされ、本来、自己責任である不動産投資に救済措置がなされたことに対しては、投資の原則を無視したとして疑問の声も上がっています。
かぼちゃの馬車事件の決着はあくまで特例です。不動産会社に騙された場合であっても、救済措置を受けられる可能性は非常に低いと考えておいた方が良いでしょう。
不動産投資は損切も重要
不動産投資で騙され、赤字が膨らんでいる場合は思い切って不動産を売却する、すなわち「損切」も選択肢の一つです。その理由として挙げられるのが以下の3点です。
物件の価値がさらに下がる前に売却できる
株や投資信託のような金融商品と異なり、不動産は経年とともに価値が下がります。中には土地の再開発などによるニーズの高まりから価値が上がるケースもありますが、赤字が続く不良物件ではそのような一発逆転も望みにくいでしょう。
これ以上所有していても黒字に転じる可能性は低いと判断した時点で、即売却に踏み切ることで、損失を最小限に留めることができます。
売却で得た利益で新しい不動産を購入できる
たとえ「損切」でも、不動産を売却すればまとまった金額が手元に残ることもあります。その売却益を元手に、新しい有益な不動産を購入することも可能です。持ち続けても赤字しか生み出さない物件より、利益を得られる可能性があります。
融資枠が広がる
ローン返済中に不動産を売却する際、売却益でローンを完済するというケースが多く見られます。手残りはないかもしれませんが、ローンがなくなる分、金融機関からの融資枠が広がるため、新たにローンを組みやすくなります。新しい不動産投資を行う機会を持つこともできます。
不動産投資を成功させるためのポイント
不動産投資で成功するためには、単に良い物件を見つけるだけでなく、総合的な戦略と慎重な計画が必要です。成功への道筋を示す重要なポイントについて詳しく解説します。
徹底的な市場調査と物件分析
成功する投資家は、地域の不動産市場動向や物件の詳細な分析を行います。周辺の賃料相場、将来的な開発計画、人口動態などを総合的に調査することが重要です。
市場調査では、地域の人口動態(増加傾向か減少傾向か)、主要な雇用先の状況(新規企業の進出や既存企業の撤退など)、インフラ整備の計画(新しい交通機関や商業施設の建設など)、周辺の賃料相場とその推移、競合物件の状況(新築マンションの建設計画など)に注目しましょう。
物件分析では、築年数と建物の状態、間取りや設備の使いやすさ、日当たりや騒音などの住環境、最寄り駅やコンビニエンスストアまでの距離、管理体制と修繕積立金の状況などを詳細にチェックします。
また、複数の物件を比較検討することで、より良い投資判断が可能になります。
長期的視点での投資計画
短期的な利益だけでなく、10年、20年先を見据えた長期的な投資計画を立てることが成功の鍵です。将来的な価値上昇や安定した賃貸需要が見込める物件を選びましょう。
長期的な視点で投資計画を立てる際は、人口動態の変化、産業の動向、インフラ整備計画、建物の耐久性、将来的な修繕計画、税制の変更予測などを考慮することが重要です。
地域の人口が増加傾向にあるか、それとも減少傾向にあるかを把握します。人口が増加している地域では、長期的に賃貸需要が維持される可能性が高くなります。また、その地域の主要産業が成長しているか、新しい産業が誘致されているかなどを調査します。雇用が安定している地域は、長期的な賃貸需要が期待できます。
新しい交通機関の整備や、大規模商業施設の建設計画などのインフラ整備計画も確認しましょう。こうした開発は、地域の価値を長期的に高める可能性があります。
投資対象の建物が長期的に使用に耐えうる構造や品質を持っているかも重要です。耐震性能や省エネ性能なども考慮に入れましょう。また、大規模修繕の時期や費用を予測し、長期的な資金計画に組み込むことも忘れずに。適切なメンテナンスは物件の価値を維持するために不可欠です。
さらに、不動産関連の税制は変更される可能性があります。長期的な視点で税制の動向を予測し、投資計画に反映させることが重要です。
リスク管理と資金計画
空室や修繕費用、金利の上空室や修繕費用、金利の上昇など、様々なリスクを想定し、それに対する備えを行うことが重要です。また、無理のない資金計画を立て、突発的な出費にも対応できるよう準備しておきましょう。
資金計画においては、頭金や諸経費だけでなく、運用開始後の収支も綿密に計算する必要があります。予想される家賃収入から、ローン返済、固定資産税、管理費、修繕費などの経費を差し引いた実質的な収益を把握しておくことが重要です。また、数ヶ月分の家賃に相当する資金を緊急時の備えとして確保しておくことをお勧めします。
金利の変動リスクにも注意が必要です。変動金利ローンを選択する場合は、金利上昇時の返済額増加に耐えられるかどうかを事前に検討しておきましょう。固定金利と変動金利のメリット・デメリットを十分に理解し、自身の財務状況に合わせて選択することが大切です。
専門家のネットワーク構築
不動産会社だけでなく、税理士、弁護士、建築士など、様々な専門家とのネットワークを構築することで、多角的な視点から投資判断を行うことができます。
税理士は、不動産投資に関連する税金の取り扱いや節税対策について適切なアドバイスを提供してくれます。特に、初めて不動産投資を行う場合や、複数の物件を所有する場合には、税務面でのサポートが非常に重要になります。
弁護士は、契約書の確認や法的なトラブルが発生した際の対応など、法律面でのサポートを提供してくれます。特に、大規模な投資や複雑な契約を伴う取引を行う際には、弁護士のチェックを受けることをお勧めします。
建築士は、物件の構造や耐久性、改修の可能性などについて専門的な見地からアドバイスをしてくれます。特に中古物件を購入する際には、建築士による建物診断を受けることで、将来的なリスクを軽減することができます。
専門家との関係構築には時間と費用がかかりますが、長期的に見れば、その投資は十分に価値があるものです。
信頼できる不動産会社の選び方
不動産投資の成功には、信頼できる不動産会社との協力関係が欠かせません。ここでは、そのような会社を見分けるためのポイントを解説します。
実績と評判の確認
長年の実績がある会社や、顧客からの評判が良い会社を選ぶことが重要です。インターネットの口コミサイトや知人からの紹介なども参考にしましょう。
実績については、会社の設立年数だけでなく、取り扱う物件数や成約実績なども確認するとよいでしょう。特に、投資用不動産の取り扱い実績が豊富な会社は、投資家のニーズを理解し、適切なアドバイスを提供できる可能性が高いです。
評判を確認する際は、単に良い評価だけでなく、悪い評価にも目を通すことが大切です。どのような点で評価が分かれているのか、会社がクレームにどのように対応しているのかなどを見ることで、その会社の真の姿が見えてくるでしょう。
また、業界団体への加盟状況や、各種認証の取得状況、免許番号なども、会社の信頼性を判断する材料になります。
情報開示の姿勢
物件の良い面だけでなく、リスクや欠点も含めて丁寧に説明してくれる会社は信頼できる可能性が高いです。質問に対して明確で具体的な回答をしてくれるかどうかも重要なポイントです。
信頼できる不動産会社は、物件の収益性だけでなく、将来的なリスクや管理の難しさについても率直に説明します。例えば、築年数による修繕の必要性や、地域の人口動態の変化による将来的な賃料下落の可能性などについても言及するでしょう。
また、取引の流れや必要な費用について、最初の段階で詳細な説明をしてくれる会社も信頼できます。隠れた費用や、契約後に突然追加の費用が発生するようなことがあれば、要注意です。
情報開示の姿勢は、会社のウェブサイトでも確認できます。物件情報や会社情報が詳細に公開されている、ブログやニュースレターで業界動向や投資のアドバイスを発信しているなど、積極的に情報提供を行っている会社は信頼性が高いといえるでしょう。
アフターフォロー体制
購入後のサポート体制が整っている会社を選びましょう。賃貸管理や修繕のサポート、税務相談など、継続的なフォローアップが期待できる会社が望ましいです。
良好なアフターフォロー体制を持つ会社は、物件購入後も定期的に連絡を取り、物件の状況や市場動向について情報提供をしてくれます。また、賃貸物件の場合、入居者の募集や管理、家賃の回収、建物の維持管理など、様々な業務をサポートしてくれるでしょう。
特に重要なのは、問題が発生した際の対応です。たとえば、長期の空室や大規模修繕が必要になった場合、どのようなサポートが受けられるのかを事前に確認しておくことをお勧めします。
また、税務や法務に関する相談にも対応できる体制があるかどうかも重要です。不動産投資に関連する税金の取り扱いは複雑で、専門的な知識が必要です。税理士や弁護士との連携が取れている会社であれば、より包括的なサポートが期待できるでしょう。
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初心者が陥りやすい不動産投資の落とし穴と回避方法
不動産投資を始める際、多くの初心者が同じような落とし穴に陥ってしまいます。ここでは、そうした落とし穴とその回避方法について詳しく解説します。これらの知識を身につけることで、より安全で効果的な投資を行うことができるでしょう。
過大な借入と返済計画の甘さ
初心者は借入可能額いっぱいまで融資を受けてしまいがちです。しかし、これは将来的な金利上昇や収入減少のリスクを高めます。返済計画は余裕を持って立て、総資産の30%程度は自己資金とすることをおすすめします。
過大な借入を避けるためには、まず自分の返済能力を正確に把握することが重要です。現在の収入から生活費や他の債務の返済額を差し引いた余剰資金を算出し、そこから無理のない返済額を設定しましょう。
また、金利の上昇や空室期間の発生など、様々なリスクを想定した返済計画を立てることが大切です。例えば、現在の返済額の1.5倍程度まで返済額が増加しても対応できるような計画を立てておくと安心です。
さらに、総資産の30%程度を自己資金とすることで、借入額を抑えられるだけでなく、予期せぬ出費や一時的な収入減少にも対応しやすくなります。この自己資金は、必ずしも全額を頭金として使う必要はありません。一部を緊急時の備えとして手元に残しておくのも賢明な選択です。
物件管理の難しさの過小評価
賃貸物件の管理は想像以上に手間と時間がかかります。入居者対応、修繕、清掃など、様々な業務が発生します。これらを自身で行うか、管理会社に委託するかを事前によく検討しましょう。
物件管理の難しさを過小評価しないためには、まず管理に必要な業務を具体的にリストアップすることが有効です。自主管理には、以下のような業務が必要になります。
- 入居者の募集と審査
- 賃貸契約の締結と更新
- 家賃の回収
- 日常的な修繕や設備の点検
- 入居者からの問い合わせや苦情対応
- 定期的な清掃や設備のメンテナンス
- 退去時の原状回復工事の手配
これらの業務を全て自身で行うには、相当な時間と労力が必要です。また、法律や税務に関する知識も求められます。そのため、特に初心者の場合は、信頼できる管理会社に業務を委託することをお勧めします。
管理会社を選ぶ際は、手数料の金額だけでなく、提供されるサービスの内容や質、緊急時の対応体制なども比較検討しましょう。また、定期的に物件の状況を自分で確認することも忘れずに。管理会社に任せきりにせず、オーナーとしての責任を果たすことが大切です。
税金や諸経費の見落とし
不動産取得時の諸費用や、運用時の固定資産税、所得税など、様々な税金や経費が発生します。これらを事前に把握し、収支計画に組み込むことが重要です。税理士に相談するのも一つの方法です。
不動産投資に関連する主な税金や経費には以下のようなものがあります。
- 取得時:不動産取得税、登録免許税、仲介手数料など
- 運用時:固定資産税、都市計画税、所得税、住民税など
- 売却時:譲渡所得税、住民税など
これらの税金や経費を正確に把握し、収支計画に組み込むことで、より現実的な投資計画を立てることができます。特に、固定資産税や都市計画税は毎年発生する費用であり、物件の収益性を大きく左右する要因となるため、慎重に検討する必要があります。
また、経費として認められる項目(減価償却費、修繕費、管理費など)を適切に把握し、確定申告の際に漏れなく計上することで、税負担を適正化することができます。
税金や経費の取り扱いは複雑で、法改正によって変更される可能性もあるため、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。信頼できる税理士に相談し、自身の投資計画に即した税務戦略を立てることで、より効率的な投資が可能になるでしょう。
不動産投資で「騙された」と思ったら、素早く売却
不動産投資は比較的安定した利益を、長期的に得られる投資法として注目されています。しかし、投資の初心者を騙す悪徳不動産会社も少なからず存在しているのが現実です。不動産投資で「騙された」と思ったら、損失が膨らむ前にすばやく売却することをおすすめします。
素早い売却には買取業者に任せるのも一手
不動産を売却するに当たり問題になるのがその流動性の低さです。不動産は買手がつかなければ売却ができないため、売却活動を始めてから売買契約を締結し、手元に現金が入るまでに長い時間を要します。損失の大きい不良物件であればなおさら、買手がつかずいつまでも経費だけがかかると
いうことにもなりかねません。
そのような場合は、買取業者に売却するのも一つの手段です。業者自身が物件を買い取ってくれるため、早い場合は数日で現金化できます。不動産会社に騙され、不良物件を抱えて悩んでいる方は、一度買取業者に相談してみてはいかがでしょうか。
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