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不動産投資のシミュレーション方法を解説。儲けのタイミングを見逃さない!
不動産投資で物件を購入するとき、または売却するとき、どれだけの利益を出せるのかあらかじめシミュレーションをすることが大切です。利回りや金利などの言葉を見かけるため、難しそうに見えるかもしれません。
不動産投資でしっかりと利益を出して儲けるためのシミュレーション方法について解説します。
目次
不動産投資の基本ポイント!
不動産投資をはじめる前に、次のような基本的な用語を理解しておきましょう。
- 物件価格
- 想定家賃
- 表面利回り(粗利回り)
- 実質利回り
- 借入金利
- 借入期間
- 減価償却
不動産投資には専門的な用語が多く、これらのワードの意味を理解しておかなければ、物件を選定するときに「よい物件なのかどうか」を判断できません。
不動産投資をはじめる前に抑えておきたい、7つのキーワードを解説します。
物件価格
物件の売買価格のことで、実際に「いくらで売買されるのか」の価格です。物件価格には仲介手数料や登記費用などの諸費用は含まれず、不動産そのものの価格だけを示します。そのため、実際に不動産を購入する際には、さらに「諸費用」が必要です。
想定家賃
想定家賃とは「借主が見つかるであろう金額の家賃」のことです。想定家賃はあくまでも「想定」なので、実際には想定家賃のとおりに家賃が入らないこともあります。想定家賃を信用して投資の判断をするのは、危険だといわれています。
表面利回り(粗利回り)
表面利回りとは、物件価格に対してどの程度の家賃収入が得られるかを計算した利回りです。「年間家賃収入÷物件価格」で計算し、空室の発生や不動産投資に必要な諸経費は考慮されません。
実質利回り
「(年間家賃収入-諸経費)÷物件価格」で計算される利回りです。諸経費を考慮しているため、投資物件が実質どの程度の利回りで運用できているのかを把握できます。
借入金利
不動産投資で利用しているローンの金利のことです。利息は不動産投資における諸経費に含まれるため、金利が高いと実質利回りは下がり、金利が低いと実質利回りは上がります。
借入期間
ローンの完済日までの期間のことです。期間が短ければ毎月の返済額が大きく、期間が長ければ毎月の返済額が少なくなります。家賃収入から返済していくため、想定される家賃収入よりも少ない返済額になるよう借入期間を設定します。
減価償却
不動産投資において、購入・建築した物件の費用は、初年度に全額を費用計上するのではなく、一定の期間にわたって分割で費用計上を行います。その分割した費用計上を減価償却と呼びます。減価償却の期間は、建物の構造によって法定耐用年数が決まっています。
建物の構造 | 法定耐用年数 |
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
鉄筋コンクリート造(RC造) |
47年 |
鉄筋造 | 34年 |
軽量鉄筋造 | 19年 |
木造 | 22年 |
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物件の購入を判断!不動産投資シミュレーション
不動産を購入する際には、投資対象としてふさわしい物件かどうか判断するために、利回りをシミュレーションする必要があります。
実際に次の条件で、利回りを計算してみましょう。
- 物件価格:1,500万円
- 年間家賃収入:100万円
- 年間管理費:12万円
- 火災保険料:20万円
- 修繕積立金:3万円
- 固定資産税:5万円
表面利回り(粗利回り)
表面利回りは「年間家賃収入÷物件価格」で計算します。式に例の数字を当てはめると、次のようになります。
100万円÷1,500万円=6.66%
表面利回りは家賃収入を物件価格で割るだけなので、算出するのはとても簡単です。
実質利回り
実質利回りは諸経費も考慮して計算する利回りです。例にしているケースでは、次のように計算します。
(100万円-12万円-3万円-12万円-5万円)÷1,500万円=4.53%
諸経費には、管理費、火災保険料、修繕積立金、固定資産税、ローンの利息などを含みます。
物件の購入を判断する目安
物件を購入する際の利回りの目安は、新築物件であれば5%程度、中古物件であれば6%〜8%が目安といわれています。
新築物件や都市部の物件は物件価格が高いため利回りが低く、中古物件や地方の物件は物件価格が安いため利回りが高くなる傾向にあります。一般的に不動産投資はローンを組んで行うため、利息も含めて実質利回りがプラスになる物件を購入しましょう。
物件の売却を判断!不動産投資シミュレーション
不動産投資の物件を売却するときの、目安になる計算式を解説します。
不動産投資では出口戦略も重要です。保有する不動産を売却したら、どの程度の利益が出るのかについても詳しく理解しておきましょう。
売却益を算出する計算式
不動産を売却したときに、どれだけの利益が出るのかは次の計算式で算出します。
売却価格 – 購入価格 – 諸費用
たとえば売却価格2,000万円、購入価格1,500万円、売却に伴う諸費用が100万円の場合の売却益は次のとおりです。
2,000万円-1,500万円-100万円=400万円
不動産売却の場合、売却益に対して譲渡所得税が課税されます。譲渡所得税は不動産の所有期間に応じて、次のように税率が異なります。
譲渡所得税の税率
所有期間 | 5年以下 | 5年超 | 10年超 所有軽減税率の特例 |
居住用 | 39.63%
(所得税30.63%、住民税 9%) |
20.315%
(所得税15.315%、住民税 5%) |
1.課税譲渡所得6,000万円以下の部分14.21%(所得税10.21%、住民税4%)
2.課税譲渡所得6,000万円超の部分20.315%(所得税15.315%、住民税5%) |
非居住用
(投資物件) |
39.63%
(所得税30.63%、住民税 9%) |
20.315%
(所得税15.315%、住民税 5%) |
20.315%
(所得税15.315%、住民税 5%) |
この物件が5年超保有した非居住用物件(投資物件)の場合、売却益に対して20.315%の税金が課されるため、400万円×20.315%=81万2,600円の譲渡所得税が課税されます。
売却価格・手数料・諸経費を調べる方法
「自分が保有する物件を売却したらいくらの利益が出るのだろう」と考えた場合、事前に次の5つを調べることが重要です。
- 売却価格
- 仲介手数料
- 収入印紙代
- ローン完済手数料
- 抵当権解除費用
売却の際にあらかじめ把握すべき、5つの価格の調べ方を解説します。
売却価格の調べ方
売却価格は不動産会社の査定を受けることでわかります。不動産会社は地域の相場や空室率、物件の状態などを総合的に判断して「いくらで売却できそうか」と想定する売却価格(査定額)を算出します。
査定額は不動産会社によって異なるため、複数の不動産会社から査定を受けるのが基本です。
仲介手数料の算出方法
不動産会社の仲介で不動産を売却する場合は、不動産会社へ仲介手数料を支払わなければなりません。仲介手数料の上限は法律によって、次のように決められています。
仲介手数料の上限
売却金額 | 仲介手数料 |
200万円以下の部分 | 売買価格の5%+消費税 |
200万円超400万円以下の部分 | 売買価格の4%+消費税 |
400万円超の部分 | 売買価格の3%+消費税 |
なお、400万円超の物件は「物件価格の3%+ 6万円+消費税」でも計算できます。売却価格が2,000万円であれば、66万円+消費税という非常に大きな仲介手数料が発生するおそれがあります。
なお上記はあくまでも上限なので、「仲介手数料半額」の不動産会社と契約すれば仲介手数料を節約できる場合もあります。
収入印紙代
収入印紙代は売買契約書に貼付する収入印紙にかかる費用で、契約金額に応じて次のように決められています。
収入印紙代
契約金額 | 収入印紙代 |
1万円未満 | 非課税 |
10万円以下 | 200円 |
10万円を超え50万円以下 | 400円 |
50万円を超え100万円以下 | 1,000円 |
100万円を超え500万円以下 | 2,000円 |
500万円を超え1千万円以下 | 10,000円 |
1千万円を超え5千万円以下 | 20,000円 |
5千万円を超え1億円以下 | 60,000円 |
1億円を超え5億円以下 | 100,000円 |
契約金額の記載のないもの | 200円 |
投資物件を売却する際は、20,000円〜100,000円程度が収入印紙代の相場です。
ローン返済手数料
ローンを利用して購入した不動産を売却する場合、売却と同時にローンを完済します。この場合、金融機関によってはローン返済手数料が発生することがあります。
銀行によって手数料の有無や金額が異なるため、詳しくはローンを利用している金融機関へ確認してください。
抵当権解除費用
ローンを利用して購入した不動産を売却するときは、ローンを借りた際に設定した抵当権を解除しなければなりません。抵当権の解除費用は売主負担で、次のような費用が発生します。
- 登録免許税:不動産1筆につき1,000円
- 司法書士報酬:1万円〜2万円程度
物件を売却するポイント
物件をスムーズに売却するためには次の4つのポイントを抑えて売却しましょう。
- 相場を調べて売却する
- 物件をきれいにする
- 売却前にリフォームも検討する
- 優良な不動産会社と契約する
投資用物件を素早く、高値で売却するためには不動産会社任せにするのではなく、オーナー自らポイントを抑えて売却することが重要です。不動産売却の4つの重要なポイントについて詳しく解説します。
相場を調べて売却する
まずは周辺の同規模・同種の物件がいくらで売却されているのか、相場を調べてから売却することが重要です。当然ですが周辺の物件より高ければ売却できませんし、安すぎると本来得られる利益を得られません。しっかり相場を調べてから売却しましょう。
物件をきれいにして売却する
部屋のなかはもちろん、建物の外や植木やエントランスなどもきれいにした状態で売りに出しましょう。購入希望者が現地へ見学に来た際に「きれいな物件」と思ってもらえるか「汚い物件」と判断されるかによって売却の成否は大きく異なります。
売却活動をはじめる前にハウスクリーニングの業者を入れるなどして、物件の美化に努めましょう。
売却前にリフォームも検討する
古い建物の場合、売却前にリフォームやリノベーションを行ったうえで売却した方が高値で売却できる場合もあります。
ただし、購入者がリノベーションをしたいという需要もあるので、リフォームやリノベーションをするかどうかは不動産会社とよく相談したうえで決定してください。
優良な不動産会社と契約する
不動産売却の経験とノウハウがある不動産会社と媒介契約を締結しましょう。経験やノウハウがない不動産会社と媒介契約を締結しても、売却までに時間がかかり、売主に不利な条件で売却されてしまうおそれもあります。
不動産会社のWebサイトをしっかりとチェックして、投資用物件の売買実績があるかを確認してください。
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