投資マンション税金
マンションを貸す際の税金を紹介。税額の求め方や確定申告についても解説

所有しているマンションを人に貸した場合、具体的にどのような税金がかかるのでしょうか。
これからマンションを貸すことを検討している場合、税金について事前に理解を深めておくことはとても重要です。固定資産税や都市計画税など、マンションを貸すことでかかる税金と確定申告について解説します。

目次
マンションを貸した際にかかる税金
マンションを貸した際に課税される、固定資産税、都市計画税、所得税・住民税について、それぞれ詳しく解説していきます。
固定資産税
固定資産税とは、マンションや一戸建て、土地などの不動産を所有している人に対して課税される税金です。
そのため、所有しているマンションを人に貸していて、所有者である本人はマンションに居住していなかったとしても、固定資産税は通常どおり課税されます。固定資産税の課税において、マンションの所有者本人が使用しているか否かは関係ないということです。
また、固定資産税は、マンションを所有している限り毎年1回必ず支払い続けなければなりません。毎年4〜6月ごろに納税通知書が届き、支払いは数回に分けて行うのが一般的です。
なお、固定資産税の額は、所有するマンションの評価額に応じて決められるので、不動産としての価値に変化があれば税額も変わっていくでしょう。
都市計画税
都市計画税とは、マンションなどの不動産を市街化区域内に所有していると課税される税金です。
支払いの時期や納税方法は、固定資産税と同様となっているので、セットとして把握しておくとよいでしょう。
都市計画税は、市街化区域内における不動産所有者のみを対象とした税金であるため、市街化調整区域などのエリアにマンションを所有している場合は課税されません。
そのため、いわゆる郊外エリアのような場所にあるマンションを所有し、人に貸しているという場合は、都市計画税はかからない可能性があります。
所得税・住民税
所得税および住民税は、1年間をとおして所得が発生している人に対して課税される税金です。
そのため、所有するマンションを貸したことによって所得が発生する場合は、所得税および住民税の課税対象となります。
なお、所得税や住民税の額は、1年間をとおして発生した所得の合計額をもとに計算されるので、計算方法などについて次章でさらに詳しく見ていきましょう。
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不動産所得の計算方法
マンションを貸したことによって発生する所得は、不動産所得になります。
そのため、マンションを貸すことを検討している場合は、不動産所得の計算方法もきちんと理解しておいたほうがよいでしょう。不動産所得を算出するための計算式は、以下のとおりです。
不動産所得 = 収入金額 - 必要経費
しかし、これだけではうまくイメージが掴めない人も多いかもしれません。不動産所得の計算方法について、初心者の方でも理解できるよう、わかりやすく解説していきます。
そもそも不動産所得とは
不動産所得とは、マンションや一戸建て、土地などの不動産を人に貸し、借主から家賃を受け取ることによって発生する所得のことです。
ここで注意すべきなのが、単純に家賃収入のすべてが不動産所得となるわけではなく、経費として支払った分は差し引かれるという点です。そのため、不動産所得を計算する際は、収入金額と必要経費がそれぞれいくらになるのかをきちんと把握しなければなりません。
これらを正しく把握したうえで、不動産所得を計算できるようにしましょう。
不動産所得で収入に含まれるもの
不動産所得の計算において収入金額に含まれるのは、毎月の家賃だけではありません。収入に含まれる主なものは、以下のとおりです。
- 家賃
- 管理費や共益費
- 礼金
- 更新料
上記のものは、不動産所得を計算する際、収入金額として含めましょう。また、間違いやすいものとして、契約を締結する際に借主から支払われる敷金は収入には含まれません。
なぜなら、敷金はあくまで借主から預かるものであり、賃貸契約が終了するときに返還するものであるからです。ほかにも、後々返還する保証金なども収入には含まれないので、正しく理解しておきましょう。
不動産所得で経費に含まれるもの
不動産所得の計算では、必要経費を差し引く必要があるので、経費に含まれるものについても正しく理解しておく必要があります。
経費に含まれる主なものは、以下のとおりです。
- 修繕費用
- 保険料
- 管理の委託費用
- ローンの利息
- 固定資産税や都市計画税
- 減価償却費
このように、所有するマンションを維持するために支払った金額は、必要経費に含まれることになります。必要経費に含まれるものの種類は多く、すべてを合算するとそれなりの金額になるケースは多いでしょう。
そのため、必要経費の合計額が高くなれば、不動産所得の額が大幅に抑えられ、結果として所得税の大幅な節税につながります。
なお、必要経費として差し引くためには、きちんと申告して経費計上しておく必要があるので、確実に行うようにしましょう。
マンションを貸しているときの確定申告について
マンションを貸して借主から家賃収入などの利益を得た場合、確定申告は必要となるのでしょうか。
これからマンションを貸すことを検討している人にとって、確定申告に関することは気になるポイントでしょう。マンションを貸しているときの確定申告について、詳しく解説していきます。
利益を得た場合は確定申告が必要
所有するマンションを貸して、利益を得た場合、基本的に確定申告が必要になります。
ただし、確定申告が必要となるのは、マンションを貸したことによって発生する不動産所得が、年間を通して20万円を超える場合です。この場合、たとえ勤め先の会社で給与所得があり、所得税の源泉徴収や年末調整が行われていたとしても、確定申告を自分で行わなければなりません。
確定申告は、毎年2月16日〜3月15日までの期間内に、前年分の申請を行います。期間が1カ月間に限られているので、スムーズに手続きができるよう、早めに準備しておくことが重要です。
確定申告の必要書類
マンションを貸したことにより不動産所得が発生し、確定申告する場合の必要書類は、以下のとおりです。
- 確定申告書
- 決算書
- 不動産収支内訳書
- 固定資産税や都市計画税の領収書
- その他保険料など控除証明書
- 源泉徴収票(会社員の場合)
不動産所得の確定申告では、主に上記の書類が必要となります。このように、マンションを貸した際の確定申告では、用意しなければならない書類が多く、初めての場合は難しく感じるケースも多いかもしれません。
必要書類の用意に不安や不明点がある場合は、近くの税務署に足を運び、相談してみるのがおすすめです。また、確定申告の必要書類をすべてそろえるには、手間と時間がかかってしまう可能性があるので、余裕を持って早めに準備を進めるよう心がけましょう。
確定申告するときの注意点
マンションを貸すことで発生した不動産所得について確定申告する際は、押さえておくべき注意点がいくつかあります。
とくに注意すべきポイントは、確定申告を怠るとペナルティがあるということです。実際、決められた期間内に確定申告を済ませなかった場合、無申告加算税や重加算税、延滞税などを納めなければならなくなってしまいます。
さらに、脱税行為とみなされれば、懲役や罰金の対象となってしまう可能性もあります。また、確定申告は期限内に行ったものの、申告内容が事実と異なっていれば、同様にペナルティを受けることになってしまうので注意が必要です。
そのため、マンションを貸したことで確定申告が必要となった場合は、必ず期限をしっかりと守り、正しい内容で申告を行いましょう。
あなたのマンション・アパートの価格が分かる
コラム監修
伊藤 幸弘(いとう ゆきひろ)
株式会社TOCHU(トウチュウ)代表取締役
投資マンション専門家/不動産コンサルタント
プロフィール
2002年より投資用中古ワンルームマンション売買のキャリアをスタート。
20年以上にわたり投資マンション市場に携わり、売主・買主双方のリアルな課題解決を通じて、個人投資家の資産形成をサポートしてきた。
2014年に株式会社東・仲(現:株式会社TOCHU)を設立。
投資用中古ワンルームマンションを中心とした売買仲介・買取事業を展開し、これまでの取扱実績は20,000件以上。
現在、会社には年間7,000件以上の投資マンション売却・不動産投資に関する相談 が寄せられており、多くの投資家の売却戦略や資産運用をサポートしている。
2025年には業界初となる価格透明化サービス 「TOCHU iBuyer」 を展開。
中古投資マンション市場の価格不透明性を解消し、投資家が適正価格で売却できる仕組みづくりを推進している。
「誠実な取引こそが市場の信頼をつくる」という理念のもと、 投資マンション市場の健全な発展を目指して活動している。
専門分野
・投資マンション売却
・投資マンション買取
・オーナーチェンジ物件売却
・不動産投資コンサルティング
メディア掲載・業界実績
投資マンション売却・不動産投資の専門家として、各種メディアや業界媒体で紹介されている。
・NHKにて不動産市場に関する取材
・「住宅新報」にてTOCHU iBuyerが紹介
・「リフォーム産業新聞」にて企業取り組みが掲載
・不動産業界メディア「リビンマガジンBiz」にてサービス紹介
・不動産オーナー向け専門誌「月刊 地主と家主」に書籍が掲載
・ERA LIXIL不動産ショップ全国大会にて成績優秀により複数回受賞。
・不動産業界団体 投資不動産流通協会 の会員として研修・研究活動に参加。
・JAPAN BUILD 「不動産テックEXPO」 のセミナー登壇
不動産取引のデジタル化・透明化に向けた取り組みを発信している。
保有資格
・公認 不動産コンサルティングマスター
・宅地建物取引士
・ファイナンシャル・プランニング技能士
・賃貸不動産経営管理士
・投資不動産取引士
・競売不動産取扱主任者
・日本不動産仲裁機構 認定ADR調停人
著書・実績
『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』(クロスメディア・パブリッシング)
『マンション投資IQアップの法則 〜なんとなく投資用マンションを所有している君へ〜』(CHICORA BOOKS)


