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区分マンションの買取での売却を解説。流れや業者選びのポイントも紹介

区分マンションを売却する方法はいくつかありますが、そのなかでも不動産会社が直接その物件を買い取る「不動産買取」について深掘りして解説します。

区分マンションの買取を行っている会社はたくさんありますが、業者を選ぶポイントについても紹介します。
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区分マンションの売却方法にはどういったものがある?

まずは、区分マンションを売却するにはどのような方法があるのか、その違いとそれぞれのメリットとデメリットについて解説します。

区分マンションを売却する方法

一般的には区分マンションを売却する方法は2つあり、1つ目は不動産会社に売却仲介を依頼する方法、2つ目は不動産会社に直接買取ってもらう方法(不動産買取)です。

この2つの方法の違いを分かりやすくするために、まず仲介による不動産売却の流れを見てみましょう。

  1. 区分マンションの売却相場を調べる
  2. 区分マンションの売却を依頼する不動産会社を探す
  3. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  4. 売り出し価格を決めて売却活動を始める
  5. 売却する区分マンションの内覧の対応をする
  6. 購入希望者と区分マンションの売買契約を結ぶ
  7. 区分マンションの引き渡し

以上の流れの中で仲介と買取の違いがはっきり現れるのは次の2つが買取にはないことです。

(「3. 不動産会社と媒介契約を結ぶ」は買取の場合媒介契約がないので当然に不要です)

  1. 売り出し価格を決めて売却活動を始める
  2. 売却する区分マンションの内覧の対応をする

広告・宣伝活動を通じて一般から購入希望者を募集する仲介による売却活動では、すぐに適当は購入希望者が見つかるとは限りません。

場合によっては3カ月経っても見つからず、長い場合は1年以上かかることもあるでしょう。

また、投資物件ではケースが少ないですが、購入検討者の内覧などにも対応する必要があります。内覧対応は購入希望者に良い印象をもってもらうために大切なことなので、内覧前には掃除などをしてなるべくきれいにしておく必要があり、入居中なら内覧に合わせて時間の調整などが必要です。

不動産仲介による売却

不動産仲介とは、不動産会社が売りたい人と買いたい人を結び付けて、売買契約を成立させる取引形態のことです。

不動産仲介には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

  • 不動産会社が物件の査定や宣伝、内覧案内、契約手続きなどを代行してくれるので、手間や時間が省けます。
  • 不動産会社が物件の適正価格を提案してくれるので、高く売れる可能性が高まります。
  • 不動産会社が購入希望者を探してくれるので、広い範囲の顧客にアピールできます。
  • 不動産会社が売買契約の書類作成や登記手続きなどを行ってくれるので、法律的なトラブルを防ぐことができます。

デメリット

  • 不動産会社に仲介手数料を支払わなければならないので、売却費用がかかります。

仲介手数料は、売買価格の3%+6万円+消費税が上限額です。

  • 不動産会社と媒介契約を結ぶ必要があります。

媒介契約には、専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3つがあります。

それぞれにメリットやデメリットがあるので、自分に合った契約形態を選ぶことが大切です。

  • 購入希望者が見つかるまで待たなければならないので、売却までの期間が長くなる可能性があります。

物件の状態や価格にもよりますが、数か月かかることもあります。

不動産買取による売却

不動産買取とは、不動産会社や買取専門業者が直接物件を買い取る方法です。不動産仲介とは異なり、個人の買主を探す必要がありません。不動産買取には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

  • 早期に現金化できる。

仲介では売却までに数カ月かかることもありますが、買取なら早ければ数日~1週間程度で売却できます。

  • 仲介手数料がかからない。

仲介では仲介手数料を支払わなければなりませんが、買取では原則不要です。

  • 売却の事実を知られない。

仲介では広告や内覧などで周囲に売却の事実を知られる可能性がありますが、買取では他人に知られることなく売却できます。

  • 瑕疵担保責任が免除される。

仲介では売却後に物件に欠陥が見つかった場合、売主に修繕費用などの責任を負う義務がありますが、買取では不動産会社が買主なので心配ありません。

  • リフォームや整理整頓の必要がない。

仲介では物件の魅力を高めるためにリフォームや整理整頓を行う必要がありますが、買取ではそのままの状態で売却できます。

  • 内覧対応の手間が省ける。

仲介では購入希望者の内覧を受け入れる必要がありますが、買取では不動産会社とのやりとりだけで済みます。

  • 資金計画が立てやすい。

仲介では売却価格や期間が確定しないため、資金計画を立てにくいことがありますが、買取では事前に価格や日付を決めることができます。

デメリット

  • 売却価格が安くなる可能性がある

仲介では市場価格に近い価格で売却できますが、買取では市場価格よりも20~30%程度安くなることが多いです。

  • 買取できる不動産会社が少ない。

仲介では多くの不動産会社から選ぶことができますが、買取では対応している不動産会社や業者が限られています。

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区分マンションを買取で売却する流れを解説

区分マンションを買取で売却するときの流れを解説します。準備しておきたい書類なども確認しておきましょう。

区分マンションを買取売却する際の流れ

区分マンションを買取の方法で売却する場合は、以下のような手順を踏む必要があります。

  1. 区分マンションの買取相場を調べる
  2. 区分マンションの買取を依頼する不動産会社や業者を探す
  3. 不動産会社や業者に査定依頼をする
  4. 査定結果を比較して買取価格を決める
  5. 不動産会社や業者と売買契約を結ぶ
  6. 区分マンションの引き渡し

区分マンションの買取相場を調べる

区分マンションの買取相場は、不動産関係のポータルサイトで検索したり、国土交通省が運営する「土地総合情報システム」を見たりすることで調べられます。

買取相場を把握することで、適正な価格で買い取ってもらえる可能性が高まります。

区分マンションの買取を依頼する不動産会社や業者を探す

区分マンションの買取を依頼する不動産会社や業者は、区分マンションの買取に強い会社や、信頼できる会社を選ぶことが重要です。選ぶポイントは、後述の業者選びのポイントを参考にしてください。

不動産会社や業者に査定依頼をする

不動産会社や業者に査定依頼をする際は、区分マンションの情報や状態を正確に伝えることが必要です。また、査定時には物件の現地調査や書類確認などが行われるため、協力的に対応しましょう。

査定結果を比較して買取価格を決める

査定結果を比較して買取価格を決める際は、価格だけでなく、契約条件や引き渡し時期なども考慮しましょう。また、買取価格に納得できない場合は、交渉することも可能です。

不動産会社や業者と売買契約を結ぶ

不動産会社や業者と売買契約を結ぶ際は、売買契約書などの書類作成や確認、手付金の授受を行います。契約内容や金額に間違いがないか、細かく確認しましょう。

区分マンションの引き渡し

区分マンションの引き渡しは、売買契約で決めた日時に行います。

引き渡し前には、水道や電気などの検針や解約を行い、鍵の引き渡しや物件の状態の確認を行います。また、住民票の移動や住宅ローンの返済なども忘れずに行ってください。

不動産買取で準備するもの

不動産買取で準備するものは、以下のようなものです。

不動産の登記済権利証(登記識別情報)

物件の所有者や権利内容を証明する書類です。

登記完了時に法務局から交付されます。

紛失した場合は、本人確認情報を司法書士に作成してもらう必要があります。

不動産の固定資産税納付通知書(固定資産税評価証明書)

物件の所有権移転登記の登録免許税や固定資産税・都市計画税を計算するために必要な書類です。

毎年4月ごろに市区町村役場から送られてきます。

不動産の間取り図や測量図

物件の大きさや形状を示す書類です。

マンションの管理規約

マンションに関する規則や管理組合の構成などを定めた書類です。購入時に受け取っているはずですが、ない場合は管理組合や管理会社に問い合わせてください。

売主本人の身分証明書

運転免許証やパスポートなど、本人確認ができる書類です。

実印と印鑑証明書

売買契約や登記手続きに必要な印鑑とその登録証明書です。印鑑証明書は市区町村役場で発行してもらえますし、マイナンバーカードを取得していればコンビニでの交付も可能です。

区分マンションの買取相場を調べる方法

不動産買取の場合、不動産会社は再販売を考慮して買い取るので、その分買取価格が安くなりがちです。事前に自分で不動産相場を調べておくと納得して買取を依頼できるでしょう。

区分マンションの買取相場を調べる方法は、以下のようなものがあります。

  • 不動産関係のポータルサイトで検索する
  • 国土交通省の「土地総合情報システム」を利用する
  • 不動産会社に直接査定依頼する
  • 「レインズマーケットインフォメーション」を利用する

不動産関係のポータルサイトで検索する方法は、インターネットで簡単にできる方法です。同じマンションや近隣の物件の売り出し価格などを参考にできます。ただし、これらの価格は仲介での売却希望価格であることが多いため、買取相場としては参考程度に留めておく必要があります。

一方、国土交通省の「土地総合情報システム」の情報は実際の売買事例に基づいているので、相場を把握しやすいでしょう。

不動産会社に直接査定依頼する方法は、正確な方法です。自分で選んだ不動産会社や業者に物件の情報や状態を正確に伝えることで、具体的な買取価格を提示してもらうことができます。

レインズマーケットインフォメーション」を利用する方法は、専門的な方法です。レインズとは、不動産会社間で物件情報を共有するシステムです。レインズマーケットインフォメーションは、その中でも一般向けに公開された取引情報を検索できるサービスです。このサービスを利用すると、過去の成約事例や物件詳細などを確認できます。

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区分マンションの買取を依頼する業者選びはここに注目

買取を依頼する業者選びのポイントや注意点についての解説です。買取での売却に向いている方や事例についても解説します。

不動産買取を依頼する業者選びのポイント

不動産買取を依頼する業者選びのポイントは、以下のようなものがあります。

  • 買取実績や査定価格の高さ
  • 買取保証サービスなどの有無
  • 独自サービスや特典の充実度
  • 買取対象物件やエリアの幅広さ
  • 口コミや評判の良さ
  • 区分マンション売買に強い不動産会社

不動産会社といっても、戸建て売買に強い不動産会社、マンションの売買に強い不動産会社など得意な物件タイプは異なります。

マンションの売買は、取引する部屋以外にも共用部や管理組合も価格に影響します。マンションは、戸建てよりも価格にかかわるチェック項目が多いのです。そのため、マンション売買に慣れている不動産会社に依頼しましょう。

これらのポイントを参考にして、自分の物件や状況に合った業者を探すことが重要です。また、一括査定サイトを利用すると、複数の業者にまとめて査定依頼ができるため、比較検討しやすくなります。

不動産買取を依頼する業者選びの注意点

不動産買取を依頼する業者選びの注意点は、以下のようなものがあります。

  • 査定価格だけでなく、契約条件や引き渡し時期なども確認する
  • 買取価格に納得できない場合は、交渉も可能であることを知る
  • 契約内容や金額に間違いがないか、細かく確認する
  • 信頼できる業者かどうか、5chなどで評判や口コミもチェックする

これらの注意点を念頭に置いて、慎重に業者選びを行うことが大切です。不動産買取は一度契約したら解約が難しい場合が多いため、後悔しないように注意しましょう。

不動産買取が向いている人や場合

不動産買取が向いている人や場合は、以下のようなものがあります。

すぐに現金化したい人

買取なら早ければ数日~1週間程度で売却できます。

売却の期限が決まっている人

相続や離婚などで急いで売却しなければならない場合、買取なら期限内に確実に売却できます。

仲介で買い手がつきにくい物件を売却したい人

空き家や事故物件などで買い手が見つからない場合、買取なら不動産会社がそのままの状態で買い取ってくれます。

解体費用をかけずに売却したい人

古くて建物の価値がない場合、解体してから売却すると解体費用がかかりますが、買取なら解体せずに売却できます。

周囲に知られずに売却したい人

仲介では広告や内覧などで周囲に売却の事実を知られる可能性がありますが、買取では他人に知られることなく売却できます。

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コラム監修

コラム監修

伊藤幸弘

資格

宅地建物取引主任者・賃貸不動産経営管理士・FP技能士・公認 不動産コンサルティングマスター・投資不動産取引士・競売不動産取扱主任者・日本不動産仲裁機構ADR調停人

書籍

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』


『マンション投資IQアップの法則 ~なんとなく投資用マンションを所有している君へ~』

プロフィール

2002年から中古投資マンションを専門に取引を行う。
2014年より株式会社TOCHU(とうちゅう)を設立し現在にいたる。

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