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築古マンションの買取業者選びに悩んだら?選び方や注意点を紹介

一戸建てやマンションなどの不動産を売却する方法は、大きく分けて仲介と買取の2つがあります。

一般的に行われるのは、不動産会社を通じて買主を探す仲介ですが、築古マンションのように買主が見つかりにくい不動産は買取を選択するのがおすすめです。

築古マンションの買取は、どの買取業者に依頼すればよいのでしょうか。選び方や注意点を紹介します。
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築古マンションの買取に関する基礎知識

買取に関する基礎知識や、メリットとデメリットを紹介します。

買取の仕組み

不動産会社に買主探しを依頼する仲介と異なり、買取は業者が買主として直接購入します。

大きなメリットは、購入希望者を募集する必要がないため、売却の手続きを始めてから約1〜3カ月で完結する点です。

売却までの期間と稼働が少なく、スムーズな現金化が可能で、転居先の購入費や引っ越し資金の計画が行いやすいといえます。また、いつになれば売れるのか心配しなくて済むため、ストレスからも守られます。

一方で、買取業者にとっては転売や利活用を行うための費用と、物件の維持費などが必要です。そのため、売却価格は仲介よりも買取のほうが約1~2割低くなる点はデメリットのひとつです。

仲介と買取の比較

仲介 買取
趣旨 購入希望者を探して売却 業者が直接購入
メリット 希望金額で売り出せる 売却までの期間が短い
デメリット 売却まで時間が必要(売れないこともある) 仲介より売却価格が安くなる

仲介による売却より買取が向いている理由

築古マンションの売却では、仲介より買取が向いているといわれています。

購入希望者の観点で見ると、物件を探す際には立地・金額・間取りが3大要素として考えられており、その次に条件の絞り込み対象となるのが築年数です。立地がよいか、金額が相場より安いか、間取りが広い・便利か、何か際立ったものがなければ、築年数を条件として候補から外れてしまいます。

また、1981年5月31日以前に建築されたマンションは「旧耐震基準」を採用しており、これは震度5強程度までに耐えることが条件です。

以前までは震度5以上の地震は少なく、震度6を上回れば大災害級の震災と考えられていました。しかし、気象庁の「令和4年12月 地震・火山月報(防災編)」によると、2022年の日本国内における震度5強の震災は6回、6弱と6強はそれぞれ1回と決して珍しくありません。そのため、耐震基準に不安のあるマンションが売れにくいことが想定されます。

なお、1981年6月1日移行に建築されたマンションは、新耐震基準が適用されており、震度6強〜7程度まで耐えることが可能です。

こうした諸条件を考慮すると、そもそも築古マンションの購入希望者は決して多くはありません。買取業者であれば買い取った築古マンションを利活用やほかの収益も含めて計画ができるため、買い取ってくれる可能性があります。そのため、通常のマンション売却時以上に売却より買取が向いていると考えられます。

買取の種類

買取には、大きく分けて即時買取と買取保証の2種類があります。基本的に買取とは、即時保証のことを指しており、ここまでの説明も即時買取について記載しています。

一方で、買取保証とは、一定期間を定めて不動産会社が買主を探し、期間内に契約締結まで至らなかった場合には買取を実施するものです。

期間に猶予があれば仲介、猶予がなければ買取が基本です。しかし、「そこまで急いでいないけど、これぐらいの期間で売りたい」という方が選択するのが買取保証です。

具体的な例として、以下の条件が考えられます。

  • 転勤で引っ越します
  • 転勤後、1年間は無料(または格安)で社宅に入居が可能です
  • 1年後には新たなマンションを購入します

この方は1年の猶予があるため、買取価格を6,000万円、買取期間を12カ月と設定します。この期間中は6,000万円より高い価格設定で買主を募ることが可能であり、この期間に契約が締結できれば高値で売却できるメリットがあります。12カ月で売却できなかったとしても、6,000万円で買い取ってもらえます。

ただし、その場合、買取のメリットである時間を消費しただけということになる可能性もあるため、一長一短な制度ともいえます。

この他に、物件を売却したあと、賃貸マンションとして借りることで住み続けるリースバックという方法も買取の一種です。

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築古マンションの買取業者の選び方

築古マンションの買取業者を選ぶために、注目すべきポイントを紹介します。

専門性

買取業者の選定で重要なのは、所有する不動産を得意としているかどうかです。築古マンションの場合、「マンション」「買取」「築古」の実績が豊富かを確認しましょう。

反対に、戸建てを得意としているような買取業者は、向いていません。

また、マンションでも、居住用か投資用かで扱いは異なります。所有する築古マンションが投資用なら、投資を専門に扱っている買取業者に相談しましょう。

また、全国展開している買取業者は信用度が高いですが、地域力に関しては劣ることもあります。所有する築古マンションがある地域での専門性、また実績をもっているかどうかも考慮するとよいでしょう。

買取プラン

「即時買取」「買取保証」「リースバック」と希望する買取方法を選択できるかどうかは、買取業者の選び方として見るべきポイントです。

特に、即時買取は実施していても、買取保証やリースバックは実施していないケースが多いため、希望する場合は注意が必要です。

加盟団体

大手のフランチャイズに加盟している買取業者は、ある程度の信頼性の担保がされているといえるでしょう。万が一トラブルが発生した場合も、しっかりとした対応が望めます。

一方で、フランチャイズに加盟していない会社でも、最新の知識や経験を持ち得ている可能性があります。

信頼できる買取業者であるかを見極める眼も必要ですが、加盟団体はひとつの指針として考えるとよいでしょう。

耐震に対する知識

築古マンションと耐震性の問題はどうしても切り離して考えることはできないため、しっかりとした知識を持っていることを確認しておきましょう。

どのような問題があるのか、どのような対策が行えるのか、その点について説明できる買取業者は信頼できるでしょう。

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築古マンションの買取で注意するポイント

築古マンションは、前述したような耐震基準の問題で買い取ってもらえなかったり、築古を理由に安く買いたたこうとする悪徳な買取業者がいたりします。

そのため、買取を検討している方は十分な注意が必要です。

買取業者が対応してくれない場合もある

買取業者が、買い取った築古マンションを転売するためには、しっかりとした売却戦略を練らなければ成立しません。そもそも買取業者は、売却がしやすく利益が上がりやすい「築年数が浅い」「価格の安い」物件を好んで取り扱う傾向があります。

一方で、築古マンションは耐震基準に対する把握と対策が必要です。また、劣化している室内や設備にリフォームやリノベーションを行う必要もあるため、費用と利益が読みにくいものです。

買取業者としては優先的に取り扱う物件ではないため、買取を拒否されることも少なくありません。

安く買いたたく悪徳な買取業者に気をつける

買取業者の中には、残念ながら悪質な業者も存在しています。

特に多いのが、専門用語を並べれば素人にはわからないだろうとばかりに「耐震基準が〜耐震工事が〜」「設備の償却期間が〜設備交換費が〜」と一方的にまくし立て、安く買いたたくケースです。

売主側も「築古マンションだから安くなるだろう」と考えていることが、少なからず影響しています。

築古マンションは業者による差が出やすい

前述したとおり、買取業者にとって築古マンションは転売するにも、費用と戦略が必要なため、買取価格に差が出やすい傾向にあります。

周辺の相場を比較する際も、できるだけ築年数の近いマンションの事例を参考にするとよいでしょう。

悪質業者による買いたたきを避けるためにも、信頼できる買取業者を見極めて依頼することが重要です。

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コラム監修

コラム監修

伊藤幸弘

資格

宅地建物取引主任者・賃貸不動産経営管理士・FP技能士・公認 不動産コンサルティングマスター・投資不動産取引士・競売不動産取扱主任者・日本不動産仲裁機構ADR調停人

書籍

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』


『マンション投資IQアップの法則 ~なんとなく投資用マンションを所有している君へ~』

プロフィール

2002年から中古投資マンションを専門に取引を行う。
2014年より株式会社TOCHU(とうちゅう)を設立し現在にいたる。

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