不動産投資
ワンルームマンションを購入したい!探し方や注意点、価格相場を解説
不動産投資を始める場合、最初は規模の小さなワンルームマンションからスタートする方がほとんどです。しかし、ワンルームマンションならどのような物件でもいいわけではありません。
ワンルームマンションを購入する際には多くの注意点があります。具体的な物件の探し方や価格相場などとあわせて解説します。
目次
ワンルームマンションを購入したい!どうやって探す?
ワンルームマンションを購入するためには、販売されているワンルームマンションをしっかりチェックする必要があります。まずは、ワンルームマンションの探し方について解説します。
不動産ポータルサイト
ワンルームマンションはインターネット上で探せます。SUUMOやアットホームといった不動産ポータルサイトには、多くの物件情報が公開されており、投資家やプロの不動産会社も閲覧する情報源です。
また、専有面積や駅までの距離といった検索条件の絞り込みが可能であるため、価格の相場や競合物件のチェックも可能です。
物件情報に触れている時間が多いと、相場や値下げされるタイミングなどがわかるようになってきます。隙間時間の5分や10分でいいので不動産ポータルサイトで物件情報に触れるといいでしょう。気になった物件があれば問い合わせしてみましょう。
不動産会社に紹介してもらう
不動産ポータルサイトに物件情報を掲載しているのは不動産会社です。
自分で大量の物件情報を見るのが面倒だという人は、不動産会社に条件を伝え、条件を満たした物件を紹介してもらうのも有効です。不動産会社は毎日膨大な物件情報に触れています。不動産会社と密にコンタクトを取ることで、より多くの情報を入手できるでしょう。
また、情報の速さはワンルームマンションを購入するための非常に重要なポイントです。優良物件の場合は不動産ポータルサイトにアップされた日に、商談になってしまうことも多いです。
可能であれば、複数の不動産会社に希望条件を伝え、情報を上流で入手できる状態にしておくとよいでしょう。
競売情報サイト
不動産ポータルサイトは一般公開されている物件ですが、それ以外にも競売によって公開されている物件もあります。競売情報は「不動産競売物件情報サイト」にて確認ができます。
競売とは、住宅ローンなどの支払いが困難となり、抵当権者や破産管財人が代理となって売却された物件のことです。価格は相場の約6割で公開されることが多く、安く物件を購入するためには、定期的にチェックすべきサイトといえます。
ただし、競売物件は早いもの勝ちでなく、一番高値をつけた買い手が購入できる仕組みです。また、不動産会社も参加しているため、素人が競売物件を適正価格で落札するのは難しいでしょう。不動産取引や競売に慣れていない人にはあまりおすすめできません。
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ワンルームマンション購入時の注意点
ワンルームマンションを購入し賃料収入を得るためには、借り手がすぐに見つかる物件である必要があります。さらに、ワンルームマンションを最終的に売却しやすいという点も重要です。
ワンルームマンションを購入する際の注意点を解説します。
立地と築年数
借り手がすぐに見つかる物件は、「駅や商店街に近い立地であること」と「築年数が浅いこと」のどちらかが優れている物件です。両方が満たしていれば文句のない物件ですが、片方だけでも十分に借り手がつくでしょう。
検討する物件が建築されている場所と築年数は、必ずチェックしてください。しかし、駅に近い立地だったとしても各駅停車であったり、築年数が浅くても間取りがいびつであったりと、ほかのマイナス要素が強い物件は借り手が見つかりにくいため、注意が必要です。
利回り
利回りとは、購入費用に対する家賃収入の割合です。ワンルームマンション投資をする際には重要な指標です。
利回りはエリアによって相場が異なるため、事前に不動産会社に確認しておきましょう。基本的に都心の利回りは低く、地方は高い傾向にあります。しかし、都心のほうが人口が多いため、空室リスクが少ないです。
家賃を高くするか購入費用を抑えると、利回りは高くなるため、安く購入し高い家賃設定にできる物件が理想です。しかし、賃料はエリアの相場があることから青天井に上げることは難しく、安い物件を購入するのが一般的です。
利回りはワンルームマンションの価格が高いか安いかを判断するための材料といえます。
周辺の競合状況
購入したワンルームマンションの条件がよくとも、周辺に同じような賃貸物件が多く存在する場合、借り手はつきにくくなります。
たとえば、最近ではシェアハウスの数が増えていますが、近くに大型シェアハウスができた場合は、入居者募集に大きな影響を及ばすでしょう。
そのため周辺の状況も確認し、影響を受けそうな建物や施設などがないかを確認しましょう。
エリアの市況変化
駅近で商業施設が多いエリアであったとしても、数年後に近くの町が再開発されることが判明した場合には、人が流出する可能性があります。
このようなイベントはワンルームマンションだけでなく、不動産全体の価値を大きく変えてしまうことになるため、注意が必要です。
ただし、資産価値が低いエリアの価値が上昇する原因にもなり得るため、再開発事業や区画整理事業といったイベント情報を入手した場合は、不動産会社の意見を参考に判断する必要があります。
ワンルームマンションの価格相場
ワンルームマンションの価格相場と利回り、購入に必要な諸費用を知っておくことで、収益計画を立てやすくなります。
一都三県の価格相場と利回り、ワンルームマンションを購入する際の諸費用について解説します。
一都三県の相場は1,925万円
「不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家 ( けんびや ) 」の「収益物件市場動向四半期レポート」によると、2023年1〜3月における一都三県の区分マンション購入価格は、1,925万円です。
エリア | 価格(万円) |
---|---|
一都三県 | 1,925 |
東京23区 | 2,287 |
川崎市 | 1,511 |
横浜市 | 1,310 |
埼玉主要 | 1,307 |
千葉主要 | 1,214 |
エリアごとに見ていくと、東京23区のみ2,000万円を超えており、一都三県のなかでも大きな価格差があることがわかります。千葉主要エリアと比べると1,000万円以上の差があります。
一都三県の利回りは6.65%
一都三県の平均利回りは6.65%となり、比較的低い数字です。
エリア | 利回り(%) |
---|---|
一都三県 | 6.65 |
東京23区 | 5.75 |
川崎市 | 6.96 |
横浜市 | 7.55 |
埼玉主要 | 7.87 |
千葉主要 | 8.84 |
東京23区の平均利回りは5.75%と、一都三県でもっとも低い数字です。価格とは反対に都心ほど平均利回りは低いことがわかります。物件の購入費用が高い都心ではその分利回りが低くなることを覚えておきましょう。
購入価格以外の諸費用についても、チェックが必要
ワンルームマンションを購入する際には、物件価格以外にも諸費用がかかります。利回りは「購入価格+諸費用」で計算するのが一般的です。
そこで、購入を検討できるワンルームマンションを見つけた際には事前に計算し、購入コストの全体像を把握しておく必要があります。
仲介手数料
ワンルームマンションを購入する際には不動産会社を介して契約することになり、その際には成功報酬として仲介手数料が発生します。
仲介手数料は国土交通省によって定められており、計算式は次のようになります。
- 売買代金が200万円以下:売買代金×5%+消費税
- 売買代金が200万円を超え400万円以下:売買代金×4%+2万円+消費税
- 売買代金が400万円を超える:売買代金×3%+6万円+消費税
このように、購入するワンルームマンションによって仲介手数料は変わるため、注意が必要です。
印紙代・登録免許税
不動産売買契約書には印紙を貼付する必要があり、売買代金によって税額が異なります。不動産取引の場合、印紙税の相場は5,000円〜3万円程度です。
また、ワンルームマンションの所有権を得るためには、所有権の移転登記をする必要があり、固定資産税評価額×2%が登記費用として発生します。司法書士への報酬と合わせて支払うことが多いため、あらかじめ不動産会社を通じて登記費用を確認しておきましょう。
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