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マンション投資は新築が良いのか。メリット・デメリットや出口戦略も解説

マンション投資は新築が良い?

マンション投資を考える際、多くの人が「新築か中古か」という選択に直面します。特に新築マンションは、その魅力的な外観や最新の設備によって、投資家の注目を集めることが多いです。しかし、新築マンション投資には様々な側面があり、メリットとデメリットを十分に理解することが重要です。新築マンション投資のメリットとデメリット、失敗例と対策、成功のコツ、そして出口戦略について解説します。
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新築マンション投資のメリット

新築マンションへの投資には、いくつかの明確なメリットがあります。これらのメリットは、投資の初期段階から長期的な運用まで、様々な面で投資家にとって有利に働く可能性があります。

設備が新しく入居率が高い

新築マンション投資の魅力の1つは、すべての設備が新しいことです。これは単に見た目が良いというだけでなく、実用的な面でも大きな利点となります。

新しい設備は故障のリスクが低く、メンテナンスの頻度も少なくて済みます。入居者にとっても快適な生活環境を提供できるため、高い入居率を見込むことができます。また、最新の設備は省エネ性能も高いことが多く、光熱費の節約にもつながります。

さらに、新築マンションは最新のセキュリティシステムを導入していることが多いです。オートロックや防犯カメラなどの設備は、入居者に安心感を与え、物件の価値を高める要因となります。

大きな修繕費がかからない

新築マンションの大きなメリットは、当面の間、大規模な修繕費用がかからないことです。これは投資家にとって、特に投資初期の段階で大きな利点となります。

中古マンションの場合、購入後すぐに設備の交換や修繕が必要になることがあります。これらの費用は予想外に高額になる可能性があり、投資計画に大きな影響を与える可能性があります。

一方、新築マンションでは、建物や設備が新しいため、少なくとも数年間は大規模な修繕の必要性はありません。これにより、初期の段階で安定した収益を得やすくなります。

長期にわたり運用できる

長期にわたって運用できることも新築マンションの特徴です。

新築マンションは、その名の通り新しい建物であるため、適切なメンテナンスを行うことで、数十年にわたって良好な状態を維持することができます。これは、長期的な視点で投資を考える投資家にとって非常に魅力的な特徴です。

ただし、長期運用を成功させるためには、適切な物件選びと運営管理が不可欠です。立地や建物の品質、管理会社の信頼性などを十分に吟味し、長期的な視点で投資を行うことが重要です。

売却時に購入者にも長期の融資がつく可能性が高い

新築マンション投資の重要なメリットの1つに、将来の売却時に購入者が長期の融資を受けやすいという点があります。これは出口戦略を考える上で非常に重要な要素となります。

新築マンションは、中古物件と比較して建物の状態が良好であり、資産性も高いと判断されます。そのため、金融機関は新しい物件に対してより長期の融資を行う傾向があります。これは、将来的に物件を売却する際に大きな利点となります。

ただし、実際の融資条件は金融機関によって異なり、また物件の立地や状態、購入者の信用力などによっても変わってきます。そのため、この利点を最大限に活かすためには、物件選びの段階から将来の売却を見据えた戦略的な投資を行うことが重要です。

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新築マンション投資のデメリット

新築マンション投資には多くのメリットがありますが、同時にいくつかの重要なデメリットも存在します。これらのデメリットを十分に理解し、適切に対策を講じることが、成功的な投資につながります。

購入価格が高額

新築マンション投資の最も大きなデメリットの1つは、その高額な購入価格です。新築物件は中古物件と比較して、一般的に高い価格設定がされています。

この高額な購入価格は、投資家にとって大きな初期投資を意味します。多くの場合、投資家は住宅ローンを組むことになりますが、高額な物件ほどローンの総額も大きくなり、それに伴って毎月の返済額も増加し、キャッシュフローに大きな影響を与えます。

また、高額な購入価格は、投資の回収期間を長期化させる要因にもなります。賃貸収入だけでは、購入価格を回収するまでに長い時間がかかる可能性があります。

さらに、高額な購入価格は、将来の売却時にも影響を与える可能性があります。不動産市場の変動によっては、購入価格を下回る価格でしか売却できない可能性もあり、これは大きなリスクとなります。

関連記事:新築ワンルームマンションの価格相場|価格と利回りの関係は?新築購入は中古よりも危険?

価値の下落率が高い

新築マンション投資における重要なデメリットの1つに、価値の下落率が高いという点があります。これは特に購入後の数年間で顕著に現れる傾向があります。

一般的に、新築マンションは竣工後すぐに価値が下がり始めます。これは「新築プレミアム」と呼ばれる現象で、新築であることそのものに付加価値がつけられているためです。しかし、この新築プレミアムは時間の経過とともに急速に失われていきます。

東日本不動産流通機構が発表している「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2023年)」によると、首都圏におけるマンションの築年数ごと㎡単価は下記のとおりでした。

東日本不動産流通機構より

特に購入後の最初の数年間は、価値の下落率が非常に高くなる傾向があります。購入後5年程度で当初の価格が20近く程度下がることもあります。

利回りが低い

新築マンションは価格が高く、初期費用が大きいため、中古物件と比較して利回りが低くなります。

新築マンションの購入価格は一般的に高額です。一方で、賃料は必ずしも購入価格に比例して高くなるわけではありません。賃料は主に周辺相場によって決定されるため、新築だからといって極端に高い賃料設定をすることは難しいのが現状です。

低い利回りは、投資の収益性を大きく左右します。特に、ローンを組んで購入する場合、毎月の返済額と賃料収入の差が小さくなり、キャッシュフローの面で厳しい状況に陥る可能性があります。

売却益が得られない場合もある

先述したように、新築マンションは購入直後から価値が下がり始めます。特に購入後数年間は下落率が高く、この期間内に売却を余儀なくされた場合、大きな損失が発生する場合もあります。

また、不動産市場は経済状況や社会情勢の影響を受けやすいという特徴があります。購入時と比べて市場全体が低迷している時期に売却せざるを得ない場合なども注意が必要です。

さらに、新築マンションが建設された地域では、その後も新たな物件が建設されることがあります。これにより、自身の物件の相対的な価値が下がる可能性があります。競合物件の増加は、売却時の価格交渉にも影響を与える可能性があるのです。

建物の経年劣化も大きな要因となります。適切なメンテナンスを怠ると、建物の状態が悪化し、資産価値が大きく低下する可能性があります。特に、大規模修繕のタイミングが近づいている物件は、買主にとって大きな負担となるため、売却価格が下がりやすくなります。

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新築マンション投資の失敗例と対策

新築マンション投資には様々なリスクが存在し、適切な知識や戦略なしに投資を行うと、失敗に終わる可能性があります。よくある失敗パターンとその対策について詳しく見ていきます。

よくある失敗パターン

新築マンション投資における最も多い失敗パターンの一つが、立地選びの失敗です。例えば、現在は人気があるものの、将来的な発展性が低い地域や、逆に将来性を過大評価して人気のない地域に投資してしまうケースがあります。これにより、賃料収入が期待通りに得られなかったり、将来の売却時に損失を被る可能性が高くなります。

また、新築マンションの魅力に惹かれるあまり、自身の財務状況を考慮せずに高額な物件を購入してしまい、結果的に返済に苦しむケースが少なくありません。特に、将来の金利上昇や空室リスクを考慮せずに投資を行うと、深刻な財務問題に発展する可能性があります。

管理の失敗も重要な失敗パターンの一つです。新築マンションは購入時こそ問題がなくても、適切な管理を怠ると急速に価値が下がっていきます。

失敗を防ぐための対策

新築マンション投資の失敗を防ぐためには、以下のような対策が効果的です。

まず、徹底的な市場調査と物件分析が不可欠です。投資対象となる地域の将来性、人口動態、開発計画などを詳細に調査し、長期的な視点で物件の価値を判断することが重要です。また、単に新築であることだけでなく、建物の品質、設備の充実度、管理体制なども慎重に検討する必要があります。

次に、自己資金と借入のバランスを適切に保つことが重要です。無理のない範囲で投資を行い、将来の金利上昇や空室期間などのリスクに備えた資金的余裕を持つことが大切です。

また、プロフェッショナルのアドバイスを積極的に活用することも有効です。不動産投資の専門家、税理士、弁護士などの専門家に相談することで、自分では気づかないリスクや機会を発見することができます。特に、法律や税制に関しては専門家のアドバイスが不可欠です。

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新築マンション投資の成功のコツ

新築マンション投資で成功するためには、いくつかの重要なポイントがあります。ここでは、立地選びのポイント、適切な価格設定、長期的な運用プランについて詳しく見ていきます。

立地選びのポイント

新築マンション投資において、立地選びは成功の鍵を握る最も重要な要素の一つです。良好な立地を選ぶことで、安定した賃貸需要を確保し、将来的な資産価値の上昇も期待できます。

立地選びで重要なポイントの一つは、交通の利便性です。特に、主要駅やビジネス街へのアクセスが良好な場所は、安定した需要が見込めます。多くの入居希望者は通勤時間を重視するため、駅から徒歩10分以内の物件は特に人気が高くなります。

次に、周辺の生活環境も重要な要素です。スーパーマーケット、コンビニエンスストア、医療施設、教育機関などの生活に必要な施設が充実している地域は、長期的な入居を望む人々にとって魅力的です。特に、ファミリー向けの物件であれば、良質な教育機関の有無は大きなポイントとなります。

また、将来的な発展性も考慮に入れる必要があります。再開発計画がある地域や、新しい交通インフラの整備が予定されている地域は、将来的な価値上昇が期待できます。ただし、こうした情報は慎重に検証し、実現可能性を十分に吟味することが重要です。

適切な予算設定

新築マンション投資において、予算設定は非常に重要です。

購入時の予算設定については、周辺の類似物件との比較が重要です。新築だからといって過度に高額な物件は避けるべきです。地域の相場を十分に調査し、将来的な値下がりリスクを考慮した上で適切な購入価格を見極める必要があります。

また、物件の品質や設備の充実度と価格のバランスも重要です。単に安いだけでなく、長期的に価値を維持できる品質を備えているかどうかを見極める必要があります。

賃料設定については、周辺相場を基準にしつつ、物件の特性を活かした設定が重要です。新築物件であることをアピールポイントとしつつも、周辺相場から大きく外れた賃料設定は避けるべきです。特に、最初から高すぎる賃料を設定すると、入居者が見つからず、長期の空室期間を生む可能性があります。

長期的な運用プラン

新築マンション投資で成功するためには、長期的な視点での運用プランが不可欠です。短期的な利益を追求するのではなく、10年、20年といった長期スパンでの資産形成を目指すことが重要です。

まず、資金計画を慎重に立てる必要があります。ローンを組む場合は、金利の変動リスクも考慮に入れ、返済計画を立てましょう。また、修繕積立金や管理費などの支出も忘れずに計算に入れる必要があります。

次に、物件の維持管理計画を立てることが重要です。新築といえども、時間の経過とともに修繕や設備の更新が必要になります。特に、大規模修繕のタイミングと費用を事前に把握し、計画的に資金を準備することが大切です。

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新築マンション投資の出口戦略

新築マンション投資において、出口戦略は非常に重要な要素です。売却のタイミングと売却方法・注意点について詳しく見ていきます。

関連記事:不動産投資の出口戦略と売却について。利益や損失の確定とは?

売却のタイミング

新築マンションの売却タイミングを考える上で、いくつかの重要な要素があります。

まず、物件の築年数を考慮する必要があります。一般的に、新築マンションは購入後5〜7年程度で価値が大きく下落する傾向にあります。そのため、この期間内での売却は避けるべきでしょう。一方で、築10年を超えると「中古物件」としての評価が定着し、価格の下落ペースが緩やかになる傾向があります。

不動産市況も重要な要素です。不動産市場は景気動向や金利の変動、政策の変更などによって大きく変動します。市場が活況を呈している時期に売却することで、より高い売却益を得られる可能性があります。

また、大規模修繕のタイミングも考慮すべきポイントです。多くのマンションでは、築12〜15年程度で最初の大規模修繕が行われます。一般的には、大規模修繕前に売却することで、出費を抑えることができます。

売却方法と注意点

新築マンションを売却する際の方法としては、主に以下のようなものがあります。

不動産業者への仲介での売却依頼

最も一般的な方法です。複数の不動産業者に査定を依頼し、条件の良い業者を選んで売却を依頼します。広告宣伝や購入希望者との交渉などを業者が行ってくれるため、売主の負担は比較的軽くなります。ただし、仲介手数料がかかることに注意が必要です。

買取り業者への売却

買取り業者に直接売却する方法です。迅速な売却が可能ですが、一般的に市場価格よりも低い価格での買取りとなることが多いです。資金需要が急な場合などに選択されることが多い方法です。

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コラム監修

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伊藤幸弘

資格

宅地建物取引主任者・賃貸不動産経営管理士・FP技能士・公認 不動産コンサルティングマスター・投資不動産取引士・競売不動産取扱主任者・日本不動産仲裁機構ADR調停人

書籍

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』


『マンション投資IQアップの法則 ~なんとなく投資用マンションを所有している君へ~』

プロフィール

2002年から中古投資マンションを専門に取引を行う。
2014年より株式会社TOCHU(とうちゅう)を設立し現在にいたる。

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