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築古アパートは売れない?原因と高く売却するためのコツを徹底解説

築古アパートは売れない?

築古アパートは決して売れないわけではありません。

築年数が古い物件をスムーズに売却するには、売れない原因を知ることが大切です。

さらに、古いアパートの売却方法や売却するときのコツをわかりやすく解説しています。

築古アパートが売れない原因

築30年以上の築古アパートはなぜ売れないのでしょうか。

  • 物件の価値
  • 耐震基準
  • 空室率

3つの観点からそれぞれ見ていきましょう。

築年数が古いため物件としての価値が低い

築古アパートが売れない原因の1つ目は、物件としての価値が低いからです。

賃貸物件では、基本的に新築・築浅物件の方が好まれます。

築年数が古いアパートは、設備の劣化や間取りが現代のニーズに合っていないことがあるため、入居者から敬遠されて空室率が高まってしまうのです。

また、アパートの構造は木造や軽量鉄骨造が多く、法定耐用年数が比較的短いので減価償却の恩恵を受けにくくなります。

そのため、節税のメリットが限定的になる可能性が高く、売れづらいことがあります。

旧耐震基準で建てられているため補強工事が必要

築古アパートが売れない原因の2つ目は、旧耐震基準で建てられているからです。

木造アパートの耐震基準は建築基準法により決まっていますが、1981年6月に改正されました。

そのため、2025年時点で築43年を超えている物件は旧耐震基準の物件となります。

【新旧の耐震基準の比較】

旧耐震基準 新耐震基準
震度5程度の地震に対して倒壊・崩壊しないこと 震度6強~7程度の大規模地震で倒壊・崩壊しないこと

近年では、東日本大震災や能登半島地震などの震度6以上の地震が発生しました。

現在の耐震基準を満たさない場合、補強工事や建て替えを検討してみましょう。

また、民法の第717条により、築古アパートが倒壊して隣接建物や通行人に被害を与えた場合、所有者が損害賠償責任を問われる可能性があります。

そのため、旧耐震基準で建てられているアパートは買主から敬遠されることがあるようです。

参考: e-Gov 法令検索 |「民法 第七百十七条

空室が多く安定した収益が見込めない

築古アパートが売れない原因の3つ目は、空室が多いと安定した収益は見込めないからです。

新築物件と比べて築古アパートは外観や機能性が劣っているので、入居者から敬遠されがちです。

そのため、入居率が低くなりアパートの収益性が低下してしまうと、十分な収益を得られない可能性が高まります。

売却時に空室が多いアパートは、買い手からすると魅力がない物件となってしまうのです。

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築古アパートを売却する方法

買主がすぐに見つからないことがある築古アパートですが、売却する方法はないのでしょうか。

  • 売却先
  • 活用方法の変更
  • 物件の価値向上

上記の3点から築古アパートを売却する方法を解説していきます。

不動産会社に売却する

築古アパートを売却する方法の1つ目は、「不動産会社に売却する」ことです。

不動産会社に仲介を依頼した場合、買い手が見つからないとアパートの売却はできません。

そこで、不動産会社にアパートを直接買い取ってもらうのです。

【不動産会社に売却するメリット・デメリット】

メリット デメリット
・買主を探す手間が省ける

・スピーディーに売却ができる

・売却価格が相場より安くなりがち

仲介での売却と比べて、売却価格が相場の6〜8割ほどになるデメリットはありますが、比較的早い現金化が見込めます。

アパートの買い手がなかなか見つからない場合には、不動産会社への売却を検討してみてください。

建物を解体して更地にして売却する

築古アパートを売却する方法の2つ目は、「建物を解体して更地にする」ことです。

築年数が古くなると、建物や設備が劣化して入居者が付きづらくなります。

解体費用や立ち退き料は別途発生しますが、空室率が高いアパートは更地にすることで買い手が見つかりやすくなったケースもあります。

アパートのまま売却した価格と更地にするための費用を比較した上で、判断するといいでしょう。

リノベーションをして売却する

築古アパートを売却する方法の3つ目は、「リノベーション」です。

アパートの購入を検討している買主は、家賃収入を得ることを目的としているので、空室率が低いと購入の候補に入りやすくなります。

築古アパートは、間取りや設備が現在のニーズにマッチしていないケースが多く、入居者の確保に苦戦することも少なくありません。

リノベーションをして入居者ニーズに合った物件にすることで、買い手が見つかりやすくなります。

ただし、リノベーションして物件の価値が向上しても、その費用を必ず回収できるとは限りません。

損益分岐点を見極められない方は、リノベーションをしないほうがよいでしょう。

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築古アパートをスムーズに売るためのポイント

築古アパートをよりスムーズに売却するポイントとして以下の4点が挙げられます。

  • 売却価格
  • 不動産会社の変更
  • 空室率の改善
  • 最新設備の導入

これら4つを詳しく解説していきます。

売却価格を下げる

築古アパートをスムーズに売却するポイントの1つ目は、「売却価格を下げる」ことです。

築古物件の場合、売り出し価格が高いと買い手が付きづらくなるので、適正な価格に設定することが大切です。

アパートの売り出し価格は、対象物件から得られる収益をもとに「収益還元法」で設定することがあります。

しかし、周辺の物件価格と金額差が大きいと売却できず売れ残ってしまうので、売却価格を下げて売り出すのも一つの方法です。

不動産会社を変更する

築古アパートをスムーズに売却するポイントの2つ目は、「不動産会社の変更」です。

不動産会社には仲介をメインとしている不動産会社もあれば、物件の管理をメインにしている不動産会社もあり、得意な業務は会社ごとに異なります。

アパートの売却依頼をしてもなかなか買い手がつかない場合は、売却ノウハウが少ない不動産会社に依頼をしているかもしれません。

その場合、適切な価格設定ができず売却に時間がかかる可能性が高いです。

売却実績のある不動産会社に依頼をすることで、適切な価格設定や販売戦略を立ててくれるので、築古アパートでも売却しやすくなります。

できるだけ空室率を改善する

築古アパートをスムーズに売却するポイントの3つ目は、「空室をなくす」ことです。

空室率が高いアパートは収益性が低いので、スムーズな売却は難しくなります。

一方、空室率が低いと得られる収益性が高まるので、買い手が付きやすくなります。

具体例を元にシミュレーションしてみましょう。

総戸数:10戸、家賃:6万円のアパートで入居率が70%と90%の場合で収益を比較します。

  • 入居率70%の場合:10戸×70%×6万円/月=42万円
  • 入居率90%の場合:10戸×90%×6万円/月=54万円

毎月12万円の差ですが、年間では144万円の収入差となります。

空室率を下げる施策としては、家賃無料のフリーレントや家賃の値下げなどの施策が挙げられます。

最新設備を導入する

築古アパートをスムーズに売却するポイントの4つ目は「最新設備の導入」です。

最新設備を導入することで、物件の魅力向上が見込まれるため、築古アパートの売却においてもおすすめです。

特に、インターネット通販の普及により、不在時でも荷物を届けてもらえる宅配ボックスの需要が高まっています。

また、在宅勤務の普及によって、インターネットが無料で使用できる物件のニーズが高まっています。

そのほか、近年では防犯意識が高まっていることから、防犯カメラを物件選びの必須項目としている入居者もいるようです。

新しい設備を導入することで入居率の改善が見込めるため、築古アパートの売却がしやすくなります。

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コラム監修

コラム監修

伊藤幸弘  

資格

宅地建物取引主任者・賃貸不動産経営管理士・FP技能士・公認 不動産コンサルティングマスター・投資不動産取引士・競売不動産取扱主任者・日本不動産仲裁機構ADR調停人

書籍

『投資ワンルームマンションをはじめて売却する方に必ず読んでほしい成功法則』


『マンション投資IQアップの法則 ~なんとなく投資用マンションを所有している君へ~』

プロフィール

2002年から中古投資マンションを専門に取引を行う。
2014年より株式会社TOCHU(とうちゅう)を設立し現在にいたる。

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