
投資マンション基礎知識
不動産投資の始め方完全ガイド!初心者が最初にすべきことや流れを解説
不動産投資は、家賃収入や売却益を得ることで資産を増やせる魅力的な投資手法です。
しかし、長期的に安定した収益を得るためには、事前の知識や準備が欠かせません。適切な物件選びやリスク管理も重要になります。
初心者向けに不動産投資の基本から、種類やリスク対策、成功のコツまでをわかりやすく解説しています。
目次
不動産投資の始め方
不動産投資に本格的に取り組もうと考えると、覚えるべきことはたくさんあります。いきなり全てを理解しようとしても、途中で挫折してしまうかもしれません。
そのため、最低限理解しておくべき内容や、不動産投資を始める上で意識しておくべきポイントを紹介します。
不動産投資の基礎知識を学ぶ
まずは不動産投資の基礎知識を学びましょう。書籍やネットで勉強する際にも、専門用語を知らないと、理解が追いつきません。
ここでは3つの専門用語を解説していきます。
インカムゲイン
不動産投資により得られる利益は、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2つに分けられます。
インカムゲインとは、資産を保有している間に得られる利益のことです。不動産投資においては、家賃収入がインカムゲインになります。
キャピタルゲイン
キャピタルゲインとは、資産を売却した時に得られる利益のことです。不動産投資においては、売却時の利益がキャピタルゲインにあたります。
キャピタルゲインはインカムゲインと比べて、一度の取引で大きな利益を得られる可能性があります。
しかし、不動産の売却は譲渡所得とみなされ、譲渡所得税の対象となります。そのため、実際に手元に残る利益は税負担を考慮しなくてはいけません。
不動産の所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得として税率が高くなるため、売却タイミングを慎重に判断することが重要です。
利回り
投資用の不動産を購入する際は「利回り」が重要になります。
利回りとは、物件の購入価格に対する年間家賃収入の割合のことです。不動産の収益性を表す指標なので、投資家は覚えておく必要があります。
利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2つがあります。
- 表面利回り=年間家賃収入÷物件の購入価格×100
- 実質利回り=(年間家賃収入ー必要経費)÷物件の購入価格×100
不動産投資をする際には、管理費や修繕費、保険料などの必要経費を考慮した実質利回りを重視することが大切です。
費用が考慮されていない表面利回りだけで判断してしまうと、損をする可能性が高いので注意しましょう。
不動産投資の種類を知る
不動産投資は、取り扱う不動産によって特徴が異なります。
わかりやすく特徴をまとめましたので、自分に合う投資を見つけましょう。
建物の種類 | 特徴 |
---|---|
一棟投資 | マンションやアパートを一棟保有し、賃貸経営する方法 |
区分投資 | マンションやアパートを部屋単位で保有し、賃貸経営する方法 |
戸建て投資 | 一戸建て住宅を所有し、賃貸経営する方法 |
一棟投資では管理する戸数が多いため、全部屋が空室となるリスクが低く安定した賃料収入が期待できます。ただし、一棟を購入・建築する際の初期費用が高額になるデメリットがあります。
次に、区分投資の場合は部屋単位で所有するため、一棟投資と比較して初期費用が抑えられます。一方で、1室だけしか保有していないと、空室リスクにより賃料収入が得られない可能性が高くなります。
最後に、戸建て投資は土地と建物をセットで保有するケースが多く、将来的に土地の値上がり益が期待できます。しかし、区分投資同様に入居者が付いていない期間は、賃料収入がゼロになるリスクがあることは覚えておきましょう。
不動産のポータルサイトで相場を知る
不動産投資をする際は、価格相場を知ることが大切です。なぜなら、相場を知らないと割高の不動産を購入してしまうかもしれないからです。
また、本当に条件の良い物件を紹介されたとしても、正しい判断ができないと長期的に見て赤字になるケースもあります。
不動産ポータルサイトには多くの不動産が掲載されているため、エリアの相場観を掴むのに最適です。
投資用物件の相場を簡単に確認できるサイトをいくつか紹介します。
- 健美家(けんびや)
- 楽待(らくまち)
- SUUMO(スーモ)
不動産購入は決して安い金額ではありません。まずは、ポータルサイトをチェックし、不動産購入時の相場観を養うことがポイントです。
不動産投資のリスクを理解する
不動産投資を始める前に、どのようなリスクがあるかを把握することも重要です。
- 空室リスク
- 家賃滞納リスク
- ランニングコスト
リスクについてそれぞれ解説していきます。
空室リスク
不動産投資では、入居者が支払う家賃が収入になります。そのため、入居者が付かない、付きづらい物件だと家賃収入を得られない「空室リスク」が発生します。
- ターゲット層に合った設備の導入
- 周囲の相場観に合った家賃設定
- 築年数が古い物件は適切なリフォーム
- ポータルサイトに掲載
家賃収入を得るために、入居者から選ばれる物件にする努力が必要になります。
家賃滞納リスク
入居者がいても家賃を滞納されるとオーナーは収入を得られません。一方、家賃収入が入ってこなくても、ローンや毎月の管理費の支払いは発生します。
家賃滞納リスクを防ぐためには、入居者審査の時点で家賃保証会社を利用する、または連帯保証人を設定するのが一般的です。
ランニングコストがかかる
不動産投資でかかる費用は、物件購入時に発生する初期費用だけではありません。
- 修繕費
- 管理費
- 共用部分の光熱費
- 火災保険・地震保険
- 固定資産税
上記で挙げた費用が発生するため、あらかじめ発生する費用を洗い出しましょう。
初期費用とランニングコストを回収できる家賃設定をすることが、不動産投資で失敗しないポイントです。
不動産投資の目的を定める
実際に不動産投資を始める際は、目的を設定することが重要です。
- どれくらいの収益を目指すのか
- 許容できるリスク範囲
これらの条件によって投資先の不動産が変わってくるからです。
例えば、「老後資金や子どもの教育資金をためたい」といった長期的な目的の場合、短期的に価値が上がる物件よりも、長期的に安定して家賃収入が入る物件を選択すべきです。
目的が決まると、どんな物件に投資するかがより明確になります。目的を決めることが不動産投資の成功を左右すると言えるでしょう。
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不動産投資を始めるときの流れ
いざ不動産投資を始めようとしても、何から始めていいか分からなくて動き出せないという方も多いようです。
そこで、不動産投資を始めるときの流れを4ステップで紹介していきます。
- 自己資金を用意する
- 信頼できる不動産会社を探す
- ローンの審査を受ける
- 利益が見込める物件を購入する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
十分な自己資金を用意する
不動産投資を始めるには、最初に物件を購入しなくてはいけません。エリアや間取りなどの条件にもよりますが、初期費用は数百万円〜数千万円ほどかかります。
一般的には、不動産を購入する金額の10%を自己資金として準備すると良いと言われています。
具体的には、3,000万円の物件を購入する場合、300万円の自己資金を準備するとおすすめです。
信頼できる不動産会社を探す
次に、信頼できる不動産会社を見つけましょう。不動産の購入は決して安い金額ではありませんが、相場を理解せずに物件を購入してしまう人は意外と多いようです。
信頼できる不動産会社を見極めないと、高額な手数料や不適切な物件を紹介されるかもしれません。
ご自身で不動産投資の知識を得るのも重要ですが、信頼できる不動産会社を見つけることで、投資目標に合った不動産を紹介してくれるでしょう。
ローンの審査を受ける
不動産投資をする上でローンの審査を受ける人がほとんどです。なぜなら、自己資金だけで物件購入ができる人は少ないからです。
ローンの融資を受けて物件を購入し、入居者から得た家賃収入でローンを返済していく、というのが一般的な不動産投資の方法といえます。
投資用ローンは、地方銀行、ネット銀行、信用金庫などが提供していますが、金融機関によっては住宅ローンよりも審査が厳しいところもあります。
さらに、自己資金の割合や担保評価によって借入条件が異なります。金利が低いなど条件が良い金融機関を選択できると、ローンの返済が楽になるでしょう。
利益が見込める物件を購入する
目ぼしい物件を見つけてローンの融資を受けられたら、実際に物件を購入します。
- 売主との売買契約の締結
- 重要事項説明書の説明
- 物件の残金支払い
- 引渡し
上記の手続きを完了すると、晴れて物件を取得できます。
不動産投資を始めるのに最適なタイミングはいつ?
最後に、不動産投資を始める最適なタイミングを4つご紹介します。
始める時期によっては初期費用を抑えられたり、投資の利回りを高めたりできるでしょう。
好条件の物件を見つけたとき
「好条件の物件が見つかったとき」は不動産投資を始める絶好のタイミングです。
- 収益性が高い
- 物件状態の割に価格が安い
こういった好条件の物件は他の投資家も狙っているため、購入の決断ができず先延ばしにしていると、すぐに購入されてしまいます。
しかし、自身が投資する目的や返済計画に問題がないかなどをきちんと検討し、専門家の意見を考慮した上で慎重に判断しましょう。
中古物件の売買が活発になっているとき
中古物件の売買が活発になると、売り手が多くなり物件価格の低下が狙えるかもしれません。
売り物件が増えると、売主と価格交渉に応じやすくなります。条件の良い物件を低価格で購入できれば、安定した家賃収入を得ることで利回りを高く設定できるでしょう。
また、購入価格を抑えられるとその分設備導入やリノベーションに費用を充てられるため、空室対策にもなります。
投資用ローンの金利が低いとき
ローンの金利が低いと毎月の返済額を抑えることができます。
実際に5,000万円の借り入れを、金利0.5%と0.75%の場合で比較してみました。
金利 | 総返済額 | 毎月の返済額 |
---|---|---|
0.5% | 5,451万円 | 129,792円 |
0.75% | 5,686万円 | 135,392円 |
※ボーナス返済なし、返済期間35年で計算
金利が0.25%高くなると、合計で235万円、毎月5,600円も返済金額が増えます。
日本の金利は今後上昇する可能性があるため、金利が低い時期に不動産投資を始められると毎月の返済金額を抑えることができます。
政府が住宅政策(減税・補助金)を行ったとき
政策により減税や補助金制度が実施された際も、不動産投資を始める適切なタイミングです。
ただし、補助金の対象は主に個人住宅の購入や耐震・省エネリフォーム向けの場合が多いため、不動産投資に活用できるか確認が必要です。
アパート経営をする際は、経営開始時やリフォームをする際に補助金の申請ができます。制度によっては最大500万円もの補助を受けることが可能です。
不動産投資には多額の費用が発生するため、減税制度や補助金を活用して費用を抑えられると、不動産投資を始めやすいでしょう。

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